SUVとひと口に言っても、実は様々なタイプがある。悪路走破性を徹底的に極めたモデルやスポーツカーさながらの運動性能を誇るモデル、都会的な街並みにも映えるモデルなどバリエーションは多彩だ。ここでは、とくに見た目にこだわったと謳う「三菱エクリプスクロス」と「トヨタC-HR」の実用性を探ってみよう。
パジェロやアウトランダーそしてデリカD:5など、悪路に強いクルマを揃える三菱自動車が、18年3月に新たにラインナップに加えたのがエクリプスクロスだ。躍動感あふれるボディの内側には1.5Lターボを搭載し、長年培ってきた4WDシステム「S-AWC」を採用するなど、見た目を裏切らないアグレッシブな実力を誇る。
ボディサイドを抉るようなラインや後端に掛けてなだらかに下がっていくルーフライン、そしてリヤドアハンドルを目立たせないような処理など、開発者自身が「実用性は割り切った」というほど見た目にこだわったC-HR。とはいえ、ハイブリッドやシャシーなどは実用車の鑑であるプリウスから継承している。ちなみに、1.2Lターボも用意する。
まずは、全体のサイズ比較から。
三菱エクリプスクロス Gプラスパッケージ 全長×全幅×全高:4405×1805×1685mm ホイールベース:2670mm ミラーtoミラー:2170mm
三菱エクリプスクロス Gプラスパッケージ
全長×全幅×全高:4405×1805×1685mm
ホイールベース:2670mm
車重:1550kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力:150ps(110kW)/5500rpm
最大トルク:240Nm(24.5kgm)/2000-3000rpm
トランスミッション:CVT
駆動方式:4WD
最小回転半径:5.4m
JC08モード燃費:14.0km/ℓ
車両本体価格:309万5280円
トヨタC-HR G-T 全長×全幅×全高:4360×1795×1565mm ホイールベース:2640mm ミラーtoミラー:2045mm
トヨタC-HR G-T
全長×全幅×全高:4360×1795×1565mm
ホイールベース:2640mm
車重:1470kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力:116ps(85kW)/5200-5600rpm
最大トルク:185Nm(18.9kgm)/1500-4000rpm
トランスミッション:CVT
駆動方式:4WD
最小回転半径:5.2m
JC08モード燃費:15.4km/ℓ
車両本体価格:277万5600円
ラゲッジスペース比較の前に、インパネと前席・後席も比べてみよう。
三菱・エクリプスクロス Gプラスパッケージ 室内長×室内幅×室内高:1870×1490×1240mm
トヨタ・C-HR G-T 室内長×室内幅×室内高:1800×1455×1210mm
三菱・エクリプスクロス Gプラスパッケージ
後席を前方にスライドさせれば荷室の奥行きを200mm拡大可能。その状態で9インチのゴルフバッグ4個を積載できる。6対4分割可倒機構や大容量の床下収納も備わり、とても実用的だ。
トヨタ・C-HR G-T
通常時の奥行きは770mmあるので、日常的な用途には十分な広さ。だが、エクリプスクロスと比べると天地高の低さは否めず、縦に荷物を積み上げていく使い方にはあまり向いていない。