TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge(TGRラリー)C-1クラス(トヨタ・アクアのワンメイククラス)にコ・ドライバーとして参戦中の梅本まどか選手が、9月9日の佐賀県唐津市で開催された第8戦唐津ラウンドにおいて、ドライバーのクロエリ選手とのペアで優勝。クロエリ選手は今季5勝目、梅本選手は今季4勝目を挙げるとともに、両者揃ってのシーズンチャンピオンを確定させた。
前戦でチャンピオンを確定させていたクロエリ選手は、「チャンピオンを決めているとはいえ、チームに黒星を付けられないという『負ける怖さ』というプレッシャーを感じたラリーでしたが、まどかちゃんも落ち着いて頑張ってくれて、本当に楽しんで走ることができました」とコメント。2番手と8秒差での勝利を喜んだ。
今季はラリードライバーとしてのポテンシャルを十二分に発揮できたクロエリ選手、残りのラリーももちろん全勝を狙う。気になる来季は?
「ステップアップしたいと思っています。応援お願いします!」とのこと。
コ・ドライバーの梅本選手は、最近は演劇公演を控えてレッスンが続く多忙なスケジュールを縫っての参戦となり、前半は苦しいラリーだったようだ。
「スケジュールもそうですが、正直、雨が苦手で午前中は非常に体調が悪く、はじめて『吐き気』と戦わなければなりませんでした。でも、サービスに戻って昼食を食べたら元気になって、クロエリさんとノートを復習したり、午後に向けた調整をすることができました」と唐津でのラリーを振り返った。
また、チャンピオン確定については「今年からラリーの世界に入れていただいて、最高の体制で戦わせていただきました。キャロッセさんのおかげです。ありがとうございます。ラリーでは、速いクロエリさんに迷惑をかけないように、色々と教えていただきながら頑張ってきました」と謙虚に今年の成果を語った。
また、来年については大きな希望があるようだ。
「せっかく参加させていただけるようになったラリーという世界に今後も関わらせていただければと思います。来年も、どこかのカテゴリーに参加させていただきたいと思っています。希望としては……、来年、WRCの日本開催が実現するのであれば、ぜひ、私もコ・ドライバーとして参戦できればうれしいです。いろいろと実現のためのステップをクリアする必要がありますが、まずは国内Aライセンスを取得したり、国内のラリーに出場して国際Cライセンスを取る必要がありますので、まずはそこを頑張りたいと思います」と、梅本選手。
WRC参戦のためには、ペアとなるドライバーや参戦車両を含めた体制を整えるとともに、予算など大きな課題は残る。しかし、大舞台を目指したいという志を実現するパワーが梅本選手にはあるように感じる。
WRC 世界ラリー選手権 日本ラウンド招致に向けた「WRC招致応援団」にも就任している梅本まどか選手。
今後の動向に注目したい。