日立オートモティブシステムズのADAS ECUが、このたび、三菱自動車の「eKワゴン」「eKカスタム」「eKスペース」向けに採用された。eKシリーズは予防安全性能が向上され、2018年5月に販売開始となった軽自動車。
ADAS ECUは、車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)システムや衝突被害軽減ブレーキ(AEB:Autonomous Emergency Braking)システム、車線逸脱警報(LDW:Lane Departure Warning)システムなど、複数の先進運転支援システムの制御機能を単一のコントローラーに統合するもの。
日立オートモティブシステムズは、およそ40年にわたる市場実績を持つエンジンコントロールユニットの開発で培ってきている制御技術を生かしてADAS ECUを2007年に開発。2009年以降多くの車種に搭載され、量産実績を積み重ねてきた。このたび、ADAS ECUにおけるこれまでの市場実績が評価され、三菱自動車「eKシリーズ」への搭載が決定した。
今回の三菱自動車「eKシリーズ」では、標準装備として、前方の車両や歩行者と衝突の危険があるときに警報や自動ブレーキで衝突被害を軽減、または衝突を回避する「衝突被害軽減ブレーキシステム」や、従来の誤発進抑制機能(前進時)に加え、後退時作動および歩行者対応(前進時)を追加した「踏み間違い衝突防止アシスト」などの先進運転支援システムが全車に搭載されている。これらの車は、高齢運転者に向けて安全運転をサポートする先進技術を搭載したクルマとして、国が推奨する新しい自動車安全コンセプトである「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)ベーシック+」に該当している。
また、標準車の上級グレードでは、車線を逸脱しそうになるとドライバーにメーター内の警告灯と警報音で注意を促す「車線逸脱警報システム」が追加搭載され、「サポカーS ワイド」に対応している。
日立オートモティブシステムズは、これらのサポカーSの予防安全機能をADAS ECUの技術で支援しており、高齢者を含むドライバーによる交通事故および歩行者や自転車などの巻き込みの防止に今後も貢献していく。