CX-3からCX-9まで、フルラインアップ状態となったマツダのCXシリーズ。CX-5を中核車種として、SKYACTIV世代のイメージリーダーとしてマツダを牽引する。しかしご記憶の方もいらっしゃるだろう。それらに先立ちCXシリーズの第一弾として登場していたスタイリッシュなSUVを。早すぎたかもしれないそのクルマ・CX-7を振り返ってみよう。
CX-7が登場したのは2006年のこと。当時のRX-8やMPVとも通じる、豊かな曲面が特徴なボディスタイルを備えていた。スタイリッシュなSUVとして、日産ムラーノとよく比較された。
当時は大きいなあと思っていたが、では現在のCXシリーズと比べるとどうなのだろうか。寸法で比較してみよう。
ホイールベースは50mm違い、CX-7が2750mmでCX-5が2700mmである。上記画像は前軸を基準点として2台を並べてみた。
全長はCX-7の4680mmに対してCX-5が4595mm。85mmの差。案外大きくなかったんだなあというのが素直な感想だ。そして、その寸法差はおもにリヤ周りで用いられているように見える。
しかしAピラーの根本がフロントフェンダーの峰に通じているくらいの寝たフロントガラスがクルマのサイズを惑わせる。フロントドア前には三角窓が備わっていることからもおわかりだろう。
フロントから眺めてみる。CX-7は堂々の全幅1870mm。いっぽうのCX-5は1840mm。全高はCX-7のほうが低くて1645mm、CX-5は1690mmを数える。
CX-7の画像は後期型で、アンダーグリルのデザインが広くなり、各部にはめっき装飾が施された。このままぺったんこにつぶすとRX-8にも通じるようなデザインの共通性が持たされた。
そして、SKYACTIVテクノロジーに先立ち、直噴ターボエンジンを搭載していたのもトピックのひとつ。2006年のことであり、日本国内ではもちろんのこと、世界的に見ても相当早い部類に入る。このあたり、ユーノス800において世界初のダウンサイジングエンジンを提唱したマツダだけに、先見の明があったのだろう(その後のSKYACTIVでは過給を用いない方向に舵を切ったが)。