TOYOTA GAZOO Racing RALLY Challenge(以降TGRRC)にクスコレーシングからC-1クラス、トヨタ・アクアで参戦しているクロエリです。
6月24に群馬・渋川ラウンドに出場し、優勝することができました‼
群馬は私の地元でありキャロセの地元ということで、いつも以上に沢山の方に応援していただきありがとうございました。
どのラウンドよりも勝ちたい想いが強いラウンドだったことと東シリーズ2連勝できたことがとてもうれしいです。
連勝のご褒美ということかどうかはわかりませんが、モーターファンjpでラリー初心者に向けた連載を書かせていただけることになりました。
日本のラリーの盛り上げに一役立たせていただきたいと思っていたので、本当にうれしいです。
たくさんのみなさんに読んでいただけるとうれしいです。
さて、記念すべき第1回は、コ・ドライバーについて書いてみようと思います。
ラリーの最大の特徴は、ドライバーとともに、ナビゲーターをつとめるコ・ドライバーの二人で競技を行なうことだと思います。
今回、コ・ドライバーを担当してくれた梅本まどかちゃんも沢山努力してくれてとてもいい仕事をしてくれています。
初戦の時とは違い「色々任せても大丈夫かな?」っと思うくらい沢山吸収して成長しているのがわかりました。何よりピリピリしやすい私が最善を尽くしやすい環境作りをしてくれるので感謝したいですね。
コ・ドライバーの役割は、ズバリ‼ドライバーを思い通りに操り正確に誰よりも速く走らせること、そして車酔いしないことです(笑)
私も、TGRRCを始めた年にコ・ドライバーの経験があります。
思い通りに操ることは好きな方なのですが、私はものすごく車酔いをします。なので勉強として経験したコ・ドライバーの時は病院で吐き気止めを処方してもらい薬漬けにして仕事をこなしました。
実は、ドライバーとして走り始め頃も自分の運転で酔ってしまうので吐き気止めを飲んでいました(笑)。
なので私はコ・ドライバーには向いていません。
一方で、まどかちゃんはグラベルでもぜんぜん酔いません。
これは素晴らしい才能です‼ この車酔いしない才能を活かしてレッキの時でもドライバーの言葉をしっかりと書き取ることができます。
「人に言われた言葉なんて信じて走れるの?」っと聞かれることがあるのですが、本番のSS(タイムアタックを行なう区間)においてコ・ドライバーが読み上げてくれるペースノートの言葉は、実はドライバーの言葉なんです。
コ・ドライバーは、レッキ(試走)の時にドライバーが走りやすいように、ドライバーが発するステアリングの切れ角や路面の状況など様々な情報を、ノートに詰め込んでいきます。
そのノートに、コ・ドライバーはコースをロスト(見失わない)しないように距離や特徴のあるもの(ミラーとか看板とか)をさらにメモします。こうして、ドライバーが速く走るためのノートが完成するのです。
これにより、ドライバーは自分の言った言葉を信じ、絶妙なタイミングで読み上げられくれるるノートの情報を聞いて、見えないブラインドコーナーでも驚くような速さで走ることができるのです。
SS区間以外では、コ・ドライバーは時間の管理や情報収集を行ないます。
レースと違い1台ずつアタックしているので、時間を見つけてライバルチームなどにタイムを聞きに行ったり情報収集をしたりします。競技ではありますが、SSの前に和気あいあいとした雰囲気で情報交換するのもラリーの楽しみです。
ドライバー、コ・ドライバーそれぞれの役割や楽しみ方が少しお分かりいただけたでしょうか?
酔わない才能を持ってる方はぜひコ・ドライバーにチャレンジしてドライバーを上手に操ってみてはいかがでしょうか?
(クロエリ)