21年ぶりにフルモデルチェンジした、トヨタ・センチュリー。日本が世界に誇るショーファーカーがセンチュリーだ。ここでは、世界のショーファーカーと新型センチュリーを比べてみよう。ショーファーカーといえば、広くて豪華な室内はもちろん、エクステリアも堂々していなくてはならない。まずは、そのサイズを見てみよう。
ショーファードリブンのライバルたち
ショーファーカーといえば、主役はリヤシートに座るエグゼクティブやリッチなオーナーだ。そして、ショーファー専用のモデルを開発し、販売できるのは、世界でも限られたメーカーだけだ。フルラインのカーメーカーで、ショーファーモデルをラインアップに持っているのは、日本ではトヨタだけだ。
プレミアム3と呼ばれる、ダイムラー、BMW、アウディの3社でも、専用モデル(と言っても、現行モデルはSクラスベースだが)のメルセデスマイバッハを擁するダイムラーだけだ。BMWは7シリーズ、アウディはA8のロングホイールベース版を設定している。
共通するのは全長が5mを優に超えること。そしてホイールベースも3m超えであることだ。
トヨタ・先代センチュリー■全長×全幅×全高:5270×1890×1475mm ホイールベース:3025mm
まずは、先代センチュリー。新型と比べると、一回り小さい。価格も1219万円と「格安」だった。
トヨタ・センチュリー■全長×全幅×全高:5335×1930×1505mm ホイールベース:3090mm
新型センチュリーは、全長×全幅×全高:5335×1930×1505mm ホイールベース:3090mmで、世界のショーファーカーと比べると決して大きくはないが、標準的なサイズと言える。
パワートレーンを継承する先代のレクサスLS600hL(ロングホイールベース版)のボディサイズが全長×全幅×全高:5210×1875×1475mm ホイールベース:3090mmと比較すると、125mm長く55mm幅広く、30mm高いサイズとなっている。
メルセデスマイバッハS560■全長×全幅×全高:5465×1915×1495mm ホイールベース:3365mm
次は、ダイムラーが誇るショーファーカー、メルセデスマイバッハS560だ。Sクラスのロングの全長×全幅×全高が5255×1899×1494mm ホイールベースが3165mmと比べても、メルセデスマイバッハは大きい。まさに威風堂々。ちなみに最小回転半径は6.0mだ。
BMW750Li■全長×全幅×全高:5250×1900×1485mm ホイールベース:3210mm
アウディA8L W12クワトロ■全長×全幅×全高:5275×1950×1465mm ホイールベース:3120mm
BMWとアウディは、最上級セダンのロングホイールベース版を用意する。アウディは、贅沢なショーファーカーとしての「箔」を付けるためにW12気筒エンジンを搭載(4.0ℓV8モデルも設定)。駆動方式は得意のクワトロシステムを採用している。
BMWは7シリーズのロングホイール版だが、BMWグループには、世界で最も有名なショーファーカーメーカーであるロールスロイス社があるのだ。
そして、そのロールスロイスのショーファーカーといえば、ゴーストである。
ロールスロイス・ゴーストⅡ■全長×全幅×全高:5570×1950×1550mm ホイールベース:3465mm
エンジンは6.6ℓのV12。車両重量は2580kg。価格も、サイズもすべてが別格といった感じのロールスロイス。これが世界のショーファーカーだ。対する新型トヨタ・センチュリーは、「ニッポンを代表する」ショーファーカー。和のテイストが魅力のひとつとなる。いずれにせよ、一般の自動車ファンのほとんどはステアリングを握ることも後席に座ることもない特別な世界、それがショーファーカーの世界だ。