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めまぐるしいパワーを発揮する「日産L型エンジン」のクランクシャフトについて考える


メタル幅が…的な話だと摺動抵抗云々という話になってくるかと思うでしょう♪が、違います♪摺動抵抗ではなく幅狭にして剛性を稼ぐのです!!何故、幅を狭くして剛性が上がるのかは、本文で

左が幅狭メタルで右がノーマルメタル。この幅の差で片側のクランクアームを約2㎜も太くすることが可能になる。この記述を元に上の写真を見てもらうと分かるように、クランクアームがスペシャルクランクの方が太いと分かるでしょう

 めまぐるしいパワーを発揮する日産L型エンジン。L28ノーマルでは調子の良い個体でもサクラダイのあたりのシャーシでは現在100〜130ps出ていれば良いという状態のものから、フルチューンエンジンで400ps、トルクも42kg-m程度のパワーを発揮してしまうエンジンもある。そのフルチューンエンジン、だいたい3リッターから3.2リッターがスタンダートだから、リッターあたり100psを軽く超える出力。もちろんNAでだ。


 その走りは凄まじいものだけど実際、たまに全開走行する程度では問題は無いのだが、負荷をかけ続ける走り(サーキット等)では悲鳴を上げてしまう部分が出てきてしまう。それは剛性不足による振動だ。


 その剛性不足の一つとして上げられるのがクランクシャフトで、昔の設計のままのクランクをそれだけの燃焼パワーで回転させ続けるのはさすがに辛い部分でもある。そのウイークポイントの一つである剛性を、スペシャルクランクは解決しているものも。幅狭メタルにすることで剛性を確保して振動を抑えトラブルから解放される。


 簡単に説明すると、クランクジャーナル部とコンロッドメタルが入るクランクピンとの間にあるクランクアーム(クランクウェブとも言う)の肉厚を、幅狭メタルを使用することで太く出来る。だいたいクランクが折れる時はこの部分だから(一番細い)、ここを太くする=強くなり振動が抑えられると言うことだ。更にパワーが必要な場合はWナロー(ジャーナルだけ幅狭メタルを使用するクランクは通称ナロー)と言って、ジャーナル部と合わせてクランクピン側も幅狭になるクランクもL型チューンには存在し、その振動というトラブルを回避している。もちろんウエイトバランスや材質なども今考えられる最高のものをチョイスしているのは言うまでもない。


 L型エンジンチューニング事情など詳しいことは、毎月21日に発売されている月刊G-ワークスに掲載されているから気になる人は是非!

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