クルマなんか気長に待てばいい・・・という持論に任せ、
契約しっぱなしでいたジムニーシエラだったが、
いつまでもお店に置かせてしまうのも心苦しい。
さてと、いよいよ引き取りに向かうことにしますか!
TEXT &PHOTO●山口尚志(Yamaguchi Hisashi)
■のんびり待ったジムニーシエラ
1月末の契約から1か月ちょいを経た2018年3月4日13:00。
いよいよ納車である。
天気の良い日曜日。
ボディ傷の有無など外観その他、明るい日差しの下で確認できるから納車日和だ。
2月20日あたりに「納車準備OK」の報を受けてはいたが、そのままほったらかしにしていたのは、冒頭リード文で述べたとおり、ふだんからクルマなんか気長に待てばいいと思っていて、お店にも「別に急ぎもしないので納車はいつでもいい」と伝えてあったからだ。
もうひとつ、「歴代ハイエースすべて」の準備に向かっている最中で、時間が確保しにくかったという事情もある。
発売は3月26日だったので、もし他の出版社の人がこの連載を読んだら
「発売が3月なのに、2月の時点で時間が作りにくいとは、たかだか80ページの本にどれだけ時間をかけてるんだ、こいつは」
と思うことだろう。
明かしてしまうと、この時点ので発売予定は2月末だったのが、この少し後に、大人の事情ではない事情で、発売が1か月延びたのである。
閑話休題。
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お店に入ってもろもろの手続きを終えたあと、実車を前に車両説明を受ける。
それにしてもこのジムニーシエラ。
登場時期がティーダの2004年よりさらに6年前の1998年だけに、あらゆる個所が前時代的だ。
だからセールス氏の説明項目が少ない。
同じスズキ車でも、最新モデルのクロスビーなら自動ブレーキや車線逸脱警報、自動ハイビームといった最新安全デバイス、ハイブリッドや現代的4駆システムの説明に、何だかんだで40~50分は費やすのだろうが、シエラときたらそういった先進機構は一切なく、説明はせいぜいパートタイム4WDのボタンと横滑り防止装置の使用法ぐらいにとどまる。
「・・・これだけです。」
の言葉を最後に、5分で終わった。
いよいよシエラ引取り。
「よろしく! ジムニーシエラ」の瞬間である。
太陽の光を受けたボディの輝きがまぶしい。
ナンバープレートも真っ白だ。
いい忘れていたが、勤め先が三栄書房であることから東京に身を置いているものの、クルマの購入はいつも実家のある群馬でと決めている。
「いつも」といっても、東京に出てきてからなら今回でたった2回目だが、種々の都合上、私にとってはそのほうがいいのだ。
よってナンバープレートは「前橋」だ。
ティーダまで「群馬」で走ってきた私にとっては違和感がある。
■ジムニーシエラがやってきた
納車されたシエラがこちらである。
■雑誌に載らない、ディーラーオプション公開
さて、世のジムニーオーナーは、リフトアップやら、いかついタイヤやらで、外観をド派手に仕立てあげて楽しんでいるようだが、当方、もっかそんなお金も予定もない。
Youtubeを見て感激したあのときの自分はどこへやら、これまでの車歴同様、いたってオーソドックスなスタイルのまま使っていく気でおり、販社オプションも最低限取り付けたにとどまる。
■販社オプション・地味地味平凡セレクション!
なお、ここまで読んで、
「おろ。ランドベンチャーなら専用のマットとタイヤハウジングが車両価格に含まれるのに、9万円安いからといって選んだ標準シエラにわざわざこのふたつを別につけたら、実際の価格差は9万円よりずっと縮まるじゃん。」
と思ったあなた。
するどい。
そのとおり。
やかましい。
だまらっしゃい。
そのへん、値引きで何とかなるだろうと、承知の上で選んだ標準シエラだったのです。
■スズキ車の、販社オプションまめ知識
私にとって、このジムニーシエラが初のスズキ車だが、それだけに初耳だったことがある。
これまで販社オプションは、どこのメーカーも、クルマが届いた時点で販社が取り付けるものとばかり思っていたが、スズキ車の場合はオーナーの手に渡るまでにおもしろいまわり道をする。
新車と同時購入される販社オプション品の取付作業は、例えば群馬県内で購入されるスズキ車なら、完成車を静岡の工場からいったん千葉県のモータープールに運んで行われるというのだ。
プール拠点は全国に数か所あったと記憶するが、この作業は必ずしも地方単位・県単位での分担ではなく、関東地方の向こう側、中部地方に属する新潟県のオーナーに買われたスズキ車も千葉に集められるいっぽう、新潟県よりも千葉により近い埼玉県内からのオーダー車は静岡の拠点に向かう・・・このへんの分担は、店舗の規模によっても少しずつ変わってくるらしい。
「ランドベンチャー」のカタログに「販売店装着品」とある特別装備「専用フロアマット」と「専用スペアタイヤハウジング」、これらは実は各プール拠点での装着だ。
ただし、私のランドベンチャー用ハウジングは例外で、標準シエラにわざわざ仕様外の品を求めたという変則的な例だから販社取付だったが、それ以外の製品は販社到着時点で装着済み、コーティングも施工済みだったわけだ。