九州電力、一般財団法人 電力中央研究所、日産自動車、三菱自動車工業、三菱電機の5社は、電気自動車(EV)を電力需給の調整に活用するため、EVから電力系統へ電気を供給するV2G(Vehicle to Grid)技術の実証試験を開始する。
V2G(Vehicle to Grid)技術は、EVの普及に欠かせない
V2G(Vehicle to Grid)技術は、EVの普及に欠かせない技術として注目を集めている。EVのバッテリーに蓄電されている電気エネルギーを、スマートグリッドと呼ばれる次世代電力網に送ることを言う。スマートグリッドにEVを接続することで、EVの電力をほかの場所でも使えるようにする。EVを乗り物としてだけでなく、電力の需給バランスを助けるインフラとして活用する考えだ。
今回の実証実験も、通常のEVへの充電に加え、EVに蓄電された電力を電力系統に放電することにより、電力の需給調整への活用の可能性を検証するものだ。V2Gは、急速に導入が拡大している太陽光発電等の再生可能エネルギーに対する新たな調整力としての活用が期待されており、低炭素社会の実現に繋がる取り組みとして、5社は、この実証試験を実施する。
【実証試験の概要】
1. 実証内容
◦ V2G機能を有する充放電ステーションの構築及び機能検証
◦ V2Gシステム(充放電制御量の指令や実績受信等)の構築及び機能検証
◦ EVの充放電制御量に関するポテンシャル評価、検証 など
2. 実証期間
◦ 平成30年6月~
3. その他
◦ 本実証試験の一部については、経済産業省資源エネルギー庁の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」の補助金を受けている。(執行団体:一般社団法人 環境共創イニシアチブ