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狙うはクルマのみならず、小型モビリティにも電動化を [人とくるまのテクノロジー展2018横浜]


モーターサイクルの電動化は、グローバルに見れば確かに進んでいる。そんな世界市場の現状を私たちに示すような「包括的な小型車両向け電動化ソリューション」が展示されていた。


●TEXT&PHOTO:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)

 展示していたのは、お馴染みのボッシュ。2017年の従業員数はグローバルで約40万0,500人。暫定売上高は780億ユーロ(約9.9兆円)を計上する、まぎれもないグローバル企業だ。同社の「包括的な小型車両向け電動化ソリューション」とは、中国AIMA社が販売している電動スクーターがサンプルであり、実装されている各種ユニットを紹介していた。




 AIMA社のスクーターの定格出力は2kW。日本では原付一種に相当しそうだ(が、中国市場の志向により車体は大柄だった)。航続距離は約50km程度と、スペック・性能ともに一般的なものだった。



 興味を惹かれたのは、Bluetooth接続により車両と連動するスマホアプリだ。キー代わりとして使えるためキーレス化ができる。また、診断・エネルギー管理・統計情報など、ライダーだけでなく、メカニック、メーカーにとって有用な情報を一元管理しスマホ上に表示できる。


 これをスマホアプリ化している理由も面白い。中国には、車両価格を抑えるため、メーターを搭載していない車両もあるのだとか。一般的にメーターにタッチパネル機能は無いから、スマホが使えればユーザーにとっても便利。一挙両得なのだ。仕向地の事情をスマートに克服する、実にグローバル企業らしいアイデアだ。





 シート下に収納されたバッテリー(60V/22Amp)は可搬式を採用。これは中国都市部の住宅事情と関係している。昨秋の東京モーターショーでホンダが発表したPCXエレクトリックと同じ考え方だろう。もちろんオンボード充電が可能だが、マンション住人なら車体から外して自宅で充電できる。





 本車両はインホイールモーターを搭載していたが、それはコミューターに求められる性能に合わせてのこと。セントラルモーターのドライブトレインもラインナップしており、より走行性能を求められる場合には、そちらを提案することも可能。


 ボッシュ製品を中心に据えて組み立てさえできれば、誰でも電動スクーターの製造メーカーになれる。そんな時代になったのだ。

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