自動車のインテリア素材として有名なアルカンターラが、旅客機のシート素材として採用された。高級仕様として採用されることの多いアルカンターラをどのように活用したのだろうか?
アルカンターラをシート表皮に採用したのはシンガポール航空。787-10型機のビジネスクラスのシートに採用した。787-10型機はボーイング社のドリームライナー・シリーズの最新モデルである。素材本来の柔らかさもあるが、電気融着されたヘッドレスト周辺のひし形パターンのパッドは、立体効果で素材の柔らかさがさらに強調されるという。なおシートのバックレストや座面はレザー製となる。
高級車の世界では上質な触感のみならず、グリップ性、軽量性などで高い評価を得ているアルカンターラだが、航空機産業においてもその存在感を示している。