エレクトリック・パフォーマンス・ブランドに生まれ変わったボルボ傘下のポールスター。600psの出力ながら、150kmのEV走行を可能とするプラグインハイブリッドモデルのポールスター1の最新プロトが、北京モーターショー2018に姿を現した。
従来はボルボのモータースポーツやハイパフォーマンスカーを担っていたポールスター。そのポールスターが、化石燃料からの脱却を図るため高性能電気自動車のブランドとして新たに独立するという昨年の発表は衝撃だった。
誰もが予期しなかった大変革を遂げたポールスターが放つ第一号車がポールスター1である。その最新プロトタイプモデルが北京モーターショー2018でお披露目された。
ポールスター1は2Lエンジンが前輪を、リヤに搭載される2つのモーターが後輪を駆動するプラグインハイブリッドの4WDモデルだ。プラットフォームはXC60やS90で採用される実績あるSPA(スケーラブル・パフォーマンス・アーキテクチャー)を使用するが、約50%はポールスター1のために新設計されているという。
ちなみに気になるシステム最高出力は600ps、1000Nmとなり、EV巡航距離は市販のハイブリッド車でトップレベルとなる150kmを実現している。リヤモーターによるトルクベクタリング機能も採用されるので、今までのPHVのイメージを覆すパフォーマンスを実現しているに違いない。
最新プロトタイプは2019年の販売を見据えて、−25℃の北極圏でハンドリングや高速テストを実施したばかり。どれほどの走りを我々に見せてくれるのか、最近のボルボ車の上質なクルマ造りから鑑みても、ポールスター1への期待は高まるばかりだ。
ポールスター1の生産は、ボルボと吉利HDとのジョイントベンチャーが約840億円の投資をして建設する中国・成都の工場にて行われる。生産数は年間500台ほどになるという。すでに市販車と見紛うばかりの完成度の高いプロトタイプ出展したポールスター。未来を見据えたプレミアムブランドの最新作が早くも現実味を帯びてきた。