日立オートモティブシステムズは、鉄道総合技術研究所と共同開発した、鉄道車両用上下制振制御システムについて、日本機械学会より2017年度日本機械学会賞(技術)を鉄道総合技術研究所と共に受賞した。
日本機械学会賞は「日本の機械工学・工業の発展を奨励する」ことを目的として1958年に日本機械学会により設けられ、毎年、優秀な論文や技術に対し授与される。
今回、受賞した鉄道車両用上下制振制御システムは、車体支持装置と並列に、減衰力を制御する機能を持つ上下方向の油圧ダンパーを取り付け、振動を計測する加速度センサーの信号をもとに、車体の振動を打ち消すようにダンパーの力を制御して、上下振動を低減し、乗り心地を向上するもの。本システムの技術の独創性・新規性、制振性能、実用性・導入実績、および経済的・社会的貢献が評価され、今回の受賞に至った。
この鉄道車両用上下制振制御システムは、クルーズトレインの九州旅客鉄道の「ななつ星in九州」(2013年10月15日運行開始)に続き、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の「TRAIN SUITE 四季島」(2017年5月1日運行開始)、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」(2017年6月17日運行開始)に搭載され、乗り心地向上に貢献している。
日立オートモティブシステムズは、今後も、乗り心地の向上に貢献する鉄道車両用上下制振制御システムの提供通じて、乗客の快適性向上に寄与していく。