毎年恒例となっているJAIA(日本自動車輸入組合)の「輸入車試乗会」が、今年も神奈川県西部にある大磯プリンスホテルで開催された。今回はイギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、アメリカのSUV計7台をはじめ、最新の輸入車総計10台を一挙に試乗。
いずれもホテル敷地内での撮影と、近隣の一般道および自動車専用道路の西湘バイパスでの試乗を合わせて各45分間という短い時間ではあったものの、各車のお国柄とブランドの個性を明確に感じ取ることができた。
東京モーターショー2017が一般公開され賑わっている最中の昨年10月30日、今回は出展を見送ったFCAは、新型2代目となるコンパクトSUV、ジープ・コンパスの日本導入を正式発表した。
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そして、インテリアの質感とスイッチ類の操作感は、良く言えば昔ながらのアメリカ車らしいおおらかさがあり、悪く言えば質感が低くおもちゃっぽいもの。エクステリアはモダンなデザインで、質感も決して同じアメリカのシボレーやフォードに負けているとは感じられないが、インテリアの質感が発売からすでに12年以上が経過しているシボレー・キャプティバに対しても見劣りしかねないのには首をかしげざるを得ない。
一方、今回試乗したSUV7台のうち、このジープ・コンパス以外の全車がターボエンジンという中で唯一のNAエンジン搭載車だったため、こちらについても期待度は低かったのだが、9速ATの助けもあって加速性能に不足はなし。当然ながらターボラグもないため発進時から扱いやすく、SUVとしても特に好感の持てるフィーリングだった。
この良きにつけ悪しきにつけアメリカンテイスト溢れるジープ・コンパスを受け入れられるかは、そうした性格を“味”と取るか、“欠点”と取るか。乗り手の感性に委ねられている。
【Specifications】
<ジープ・コンパス・リミテッド(4WD・9AT)>
全長×全幅×全高:4400×1810×1640mm ホイールベース:2635mm 車両重量:1600kg エンジン形式:直列4気筒DOHC 排気量:2359cc ボア×ストローク:88.0×97.0mm 圧縮比:10.0 最高出力:129kW(175ps)/6400rpm 最大トルク:229Nm(23.4kgm)/2900rpm JC08モード燃費:9.6km/L 価格:4,190,000円