昨年の11月から新東名高速で最高速度110km/hの試行が行われているが、なんと静岡県警がその実施区間で、空からもヘリコプターによる交通取り締まりを行っているというのだ!
取締り区間は、新静岡ICから森掛川ICの試行実施区間。静岡県警と航空隊がタッグを組み、ヘリコプターで空から走行車の走行状況を監視。スピード違反はもちろん、車間距離不保持やトラックの通行帯違反などを確認し撮影した後、パーキングエリアなどで待機しているパトカーに通報し、パトカーが該当車を指導・検挙するというものだ(3/30付け朝日新聞より)。
確かに、新東名の試行の実施は、全国で初めてのことであり、交通を管理する静岡県警にとっては、施行により事故や違反が増えたりしたら面目丸つぶれ。取り締まりに力を入れる気持ちもわからないではない。が、疑問なのは、交通違反の検挙というものは原則的に現行犯に対して行われるものだが、違反を見たヘリコプターの情報がパトカーに伝わるまで、当然タイムラグがあるし、空から撮影するとしてもナンバーや運転者の顔までは撮れない、つまり、違反車を特定することができないはずだということ。ヘリコプターから通報を受けたパトカーが該当車を見つけるまで、該当車は違反し続けていないと指導はともかく、検挙はできないからだ。
実際に1月と2月の2回の実施でスピード違反と車間距離不保持で3件の検挙実績をあげたということだが、一体、どういう仕組みになっているのか、こいつはぜひ、静岡県警に聞いてみたい。
いずれにしても、今後、新東名を走るドライバーは、前方と後方のみならず、空にも注意!