ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(グッドイヤー)は、2018年のジュネーブ国際モーターショーにおいて、「Electric Drive Technology」(電気駆動技術)を搭載した「EfficientGrip Performance」(エフィシェントグリップ パフォーマンス)を披露した。これは、成長を続ける電気自動車市場に向けた試作タイヤで、2019年までの導入を目指す。
グッドイヤーが実施した試験では、電気自動車における電動モーターからの強力で瞬間的なトルクの立ち上がりと重いバッテリーパックの付加重量により、従来のタイヤでは最大で30%早く摩耗する可能性があることが明らかになった。
グッドイヤーEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)の社長、クリス・デラニー(Chris Delaney)氏は、次のように述べている。 「CO2排出削減のための規制強化、化石燃料依存からの脱却、バッテリー技術の急速な発展などの世界動向は、電気自動車にとって追い風となる環境を作り出しています。この成長を続ける電気自動車における独自の性能要件に対応するためのElectric Drive Technology(電気駆動技術)を、来年の導入に向け、自動車メーカーと協力しながら開発を継続しています 」
自動車メーカーは電気自動車におけるタイヤの耐久性の要件に加えて、転がり抵抗を低減することを求めている。ほとんどの国では電気自動車の充電スタンドインフラがまだまだ未発達のため、走行可能距離を伸ばすことは消費者にとっての優先順位は高くなる。また、電気自動車から発生する音は、低速走行時に従来のガソリン車に比べほぼ半分になるので、タイヤにおける静粛性および乗り心地も考慮すべき点だ。