JMCは、2017年に着工したコンセプトセンター(長野県飯田市、 鋳造工場)新棟の建設工事を完了し、稼働開始した。建設した新棟には鋳造工程の大部分を移設し、同社が考える 「次世代型 フラッグシップファクトリー」 を実現すべく、鋳造工程の大幅な生産能力向上と、定量的な生産管理システムを導入している。
1. 鋳造工程の生産能力の向上
鋳造エリアの面積を拡張し、砂型造形ミキサー1基と溶解炉1基、仕上げのための周辺設備などを増設することで、作業動線の改善と生産キャパシティの向上を実現している。また、溶解炉設置のためのピットを 最大8基分(旧鋳造エリアと合わせて最大13基分) を備えるなど、将来的な大幅な設備増強に対応することが可能になった。
3. 鋳造品質の管理体制の強化
今回の建屋には、2018年1~3月期にGEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ製マイクロフォーカスCT「phoenix v|tome|x m」 の設置も予定。鋳造後すぐに形状測定や内部品質の検査を行うことで、品質改善速度の向上や、不良率の低減を見込んでいる。また先に導入している発光分光分析装置(PDA-7010)による合金成分の検査や、精密万能試験機(オートグラフAG-50kNX)による強度測定と合わせて、JMCが提言する多角的な品質管理体制の構築に努める。
― 工場拡張の概要 ―
(1)名称 コンセプトセンター第5期棟(鋳造棟)
(2)住所 長野県飯田市嶋134番地 他
(3)敷地面積 4,100.68m2
(4)延床面積 1,397.93m2
(5)主な生産工程 鋳造、 仕上、 検査