岐阜県にある中日本自動車短期大学には、ひとりの名物教師がいるらしい。なんでも彼は軽トラをベースに、ルパン三世の愛車としても有名な「メルセデス・ベンツSSK」を、正確な資料もないままにたったひとりで自作してしまったのだ! もちろん、その人物とは運転席に座るルパンっぽい人である。ちなみに、隣の峰不二子気分の人は学校の職員さん。次元と五右衛門とは似ても似つかない後ろのふたりこそが、本来ならこの日の主役となるはずの学生であーる。
ルパン三世の第1シリーズ(緑のジャケットと黒いシャツを着た初代ルパン)に登場する黄色のオープンホイールカー。あれが生産台数は二桁程度と言われる幻の名車、メルセデス・ベンツSSKだ。
このクルマに憧れていた可知先生は13年前に赴任すると、生徒に技術を伝える教材としてカスタム製作を開始。フレームやボディカウルはすべて鉄を使った手作りで、エンジンと駆動系、リヤサスペンションまわりをマツダのポーターキャブという軽トラックから流用している。サイズが3/4スケールになったのは、プロペラシャフトをそのまま使っているからで、つまりは軽トラサイズというワケだね。
軽トラの550ccキャブエンジンは、フロントミッドシップ状態で鉄鋼材で組まれたフレームに搭載されている。いちおう本物同様に3気筒だけど、右サイドから出ているマフラーっぽいパイピングは全部ダミーだ。
「ハードコスプレイヤーみたいになってしまいました…」と照れてる先生以上に、他の3人がなぜかノリノリだった楽しい学校。そんな中日本自動車短期大学の展示車両をご紹介しました!