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これから中国でミニバンが流行る本当の理由@広州モーターショー2017


今回の広州モーターショーでは確かにEV(電気自動車)も多く登場したのだが、ちょっと注目されたのがミニバンの登場だ。ここには見逃せない大きな動きが関わっている。


REPORT◎松永大演(CarStyling編集長)

フィカメのキャラクターラインと、前後フェンダーを張りださせることによってサイドパネルに間延びした印象を抱かせない。スライドドアのレールをリヤウインドウ下に設置することで。ボディ面をすっきり見せている。

中国市場では高額収入者が増えることによって、高級車の販売が好調だ。その中には当然ながら高級クロスオーバーSUVも含まれるが、現在注目されているトレンドが小型のクロスオーバーSUVだ。ブランドや歴史が重要となる高級車部門では主役は欧州車となるが、小型のカテゴリーであれば、ブランドにこだわるユーザーばかりではない。そのため、中国のさまざまなブランドが個性的な小型SUVを提案しており、また注目を受けている。




今となれば、もはやコピー商品という傾向はかなりなくなり、それぞれがオリジナルデザインの構築に躍起になっている。




高速道路ですら陥没のある場所もあるほど道路事情の悪い中国にあっては、SUVのニーズは高く、こぞってハイエンドメーカーすらもSUVを開発しているのは、そのためだ。




ところで、今回の広州ショーではまた異なるモデルも登場していた。それがミニバン=多人数乗車モデルである。割とゴージャスで、煌びやかな方向に進みつつある中国が、なぜに生活感の強いモデルにも着目し始めたのか。




それは2015年の、ある規制の解除にさかのぼる。(次ページへ続く)

大きなグリルが印象的なJACのM6。ヘッドライト、グリルのコンビネーションにより、安定感を表現。

このモデルもスライドレールがリヤウインドウ下に設置されている。ウインドウをBピラーで明確に分けたデザイン。サイドウインドウラインが前傾することによって、前方の三角窓を低い位置に設置でき、側方視界確保を実現。



JAC M6の室内。2列目にセパレートシートを採用するモデル。3列目は左右スライドしてアームレストを持つものの、シートバックに戻せば3人乗りも可能。シートが不要な時には左右にはね上げ荷室を確保。

SWM Motors X7  2016年8月にSWMモータースから発表されたX7というミッドサイズの7人乗りSUVとのことだが、ここでも紹介しておきたい。つまりSUVの3列シート仕様もニーズが高まっていくということでもある。このSWMモータースはBlilianceとXinyuanホールディングスのジョイントベンチャーで誕生したメーカーで、ヘッドクォーターを重慶に持ち、R&Dをミラノに置くメーカー。

確かにミニバンというよりは、スポーティな印象も持っている。ややBMWテイストも感じ取れるか。

それが1979年に施行された、一人っ子政策の解除だ。この一人っ子政策とは、人口調整の狙いにしたがって実施されたもの。




とあるメーカーのモーターショー用プロモーションビデオでは、小さな兄妹が手をつないでミニバンに乗るシーンがある。日本にとってみればごくありふれたワンシーンだが、中国ではここ37年間の間に誕生した家族にはありえなかった光景なのだ。家族、祖父母での移動でも5人を超えることがなかったので、多人数乗車の3列シートを持つミニバンは、商用車としてのニーズがほとんどだった。




それが2015年以降、親、兄妹、祖父母といった6人を超えることから、3列シートミニバンがにわかに脚光を浴びてきた。


中国市場としては、より広い層に車が新問していく時代を迎えるとするならば、このミニバン市場は新たなステージとして注目されるものとなるだろう。

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