IHIのグループ会社であるIHI運搬機械株式会社は、リレベリング機構を採用することにより従来装置に比べて、出庫時間の短縮と低騒音化を実現したエレベータ式駐車装置「IHIエレベータパーキング」新シリーズを開発し、販売を開始する。
IHI運搬機械は、「タワーパーキング」・「エレベーターパーキング」・「フォークパーキング」などのタワー式パーキングや地下式パーキングから二多段式パーキングまで豊富なラインアップを有する機械式駐車装置のトップメーカーである。
「IHIエレベータパーキング」新シリーズは、首都圏を中心に集合住宅やオフィスビル向けに販売活動を行ない、2019年度までに3,000パレットの受注を目標としている。
IHI運搬機械が開発したエレベーター式駐車装置「IHIエレベータパーキング」新シリーズの特徴であるリレベリング機構とは、車両が横移動する際に、ケージ(昇降装置)の高さをリアルタイムで検出し、サーボロック位置制御(モーター停止時の定位置を保持する機能)とベクトル制御(モーター速度とトルクを精密に制御する技術)を組み合わせることで、円滑にケージを昇降させ、水平レベルを保つ仕組みのことをいう。
新シリーズでは、このリレベリング機構の採用で、IHI運搬機械の従来機と比べて出庫時間を約10%短縮できたという。
新シリーズでは、乗用エレベータで採用している「リレベリング機構」を国内で初めて採用することに成功した。従来装置では、車体の水平レベルを保つためにケージを一度棚に載せる必要があったが、新シリーズではこの工程を省くことで出庫時間の短縮を実現した。
また、横行中の最適な速度と、ケージを棚に載せる工程を省いたリレベリング機構との組み合わせを実現し、より低騒音のエレベーターパーキングへと進化した。騒音も、従来機種比で最大約10%低減している。