アストンマーティンが誇る官能の世界を表現した「ヴァンキッシュS」がついに最後を迎えることとなった。その最終段階に入ったことを受けて、特別モデルを用意。世界限定175台のみ販売される。
アストンマーティンは、現在ラインアップされるフラッグシップの「ヴァンキッシュS」の最終モデルとして特別仕様の「Vanquish S Ultimate」を世界限定175台販売することを発表した。
この“Ultimate”エディションは、クーペとオープン仕様のヴォランテが用意され、3種類のエクステリアカラーから選択することができる。特別に作成されたカラーとトリムパッケージに加えて、多くの専用装備を装着する。これらの装備には、ローズゴールドの“Ultimate”が刻まれたカーボン製サイドストレーキやトレッドプレート、“Ultimate”シルプレートや特別なステッチが施されたキルトデザインのシート&ヘッドレスト刺繍などが含まれる。
まず最初のテーマは、アルティメットブラック塗装によるモノクローム・デザイン。初代ヴァンキッシュのUltimateエディションにも同様のカラーが採用されてたこの仕様は、フロントエアインテークやサイドシル、そしてリヤディフィーザーにコッパーブロンズのグラフィックが施される。ブラックのエキゾーストテールパイプやブレーキキャリパー、ウインドウトリム、5スポークホイールに加えて、ボンネットルーバーやフロントグリル、サイドストレーキなどには広範囲に渡ってカーボンを使用。インテリアには、オブシディアン・ブラックレザーが奢られ、チェストナット・タンによるアクセントとステッチが施される他、ダッシュボードにはツイルカーボンファイバーが採用される。
2つ目のテーマは、テクニカル・スポーツウェアのスタイルと素材からインスピレーションを得た仕様。キセノングレイをベースにコントラストカラーのコバルトブルーを配した印象的な組み合わせを与え、Ultimate仕様のカーボンファイバーとブラックトリムとマッチさせている。グロスブラックの5スポークアロイホイールの奥には、イエローのブレーキキャリパーを装着し、さらなるコントラストを演出。エクステリアのカラーコンビネーションは、そのままインテリアにも反映され、 ファントムグレイレザーのシート地に、エレクトロンイエローのアクセントとスペクトラルブルーのステッチによって鮮やかなコントラストを醸し出している。
3つ目のテーマは、クールなホワイト・ゴールドのボディカラーと、ブロンズ・グラフィックから構成され、グロスブラックとカーボンファイバーのディテールが特徴となる。インテリアは、チェストナット・タン・レザーとオブシディアンブラックのアクセントが基調となり、トラディショナルなコンビネーションに、現代的な雰囲気を加えている。
標準仕様のヴァンキッシュSと同様、この“Ultimate”エディションには、自然吸気6.0ℓ V型12気筒エンジンが搭載され、603psの最高出力と630Nmの最大トルクを誇る。すでに販売されているDB11が新世代のV型12気筒ツインターボエンジンを搭載していることから、当然、次世代のヴァンキッシュもターボとなるだけに自然吸気のアストンマーティンを望むなら、これが最後となるだろう。
日本での販売価格は今のところは未定。現在、注文を受付中で、納車は2018年の第一四半期から予定している。