10泊11日 車中泊インプレッション!
車中泊と一言で言っても、寝るクルマやフラットスペースの作り方によって、その“快眠度”は大きく変化する。同じクルマだとしても寝方や、寝心地を良くするためのグッズを駆使することで、もっともっと快適に過ごすこともできるのだ。今回はクルマによって異なる寝心地を実証するために、10泊の車中泊キャンプを敢行。さて、意外にももっとも寝やすかったのは、あのクルマでした!
■■第九夜 トヨタ・ハリアー■■
スペース不足だがひと工夫で快眠へ
アーバンな装いのSUVとして絶大な人気を誇るトヨタ・ハリアー。街中を颯爽と走る姿が似合うのはもちろんだが、だからといってアウトドアで使っちゃいけないわけじゃない。ということで、車中泊9日目の相棒はお洒落SUV、ハリアー。
車内は2列シートの5人乗り。フラットアレンジの方法は、後席を前倒しするだけとシンプルで簡単だ。フラットにした際の車内高は80センチ。どうにかくつろげるような気もするが圧迫感は否めない。車中泊旅に使うのであれば、基本的には寝る時のみ車内を使うというのがお薦めといえるだろう。
さて、就寝のインプレション。ラゲッジフロアはフラットで、2列目シートバックもフラット。前倒ししたシートはやや斜めだが、上半身に僅かな傾斜が付く程度で、横になってみるとあまり気にならない。
それよりも問題なのはフラットスペースの長さ。4泊目に同じようなサイズ感のアウトランダーPHEVで寝ていることもあり、ある程度の想像は付いたが、ハリアーもまた158センチと足を伸ばして寝ることができないクルマだった。
しかし、さすがに9泊もしてくると快眠を得るための工夫の引き出しが増えたのか、前席のヘッドレストを外してフルリクライニングさせると、なんとフラットスペースに追加して、枕のように使えることが分かった。その分フラットスペース長を稼ぐことができるので、なんとか足が伸ばせるかなぁという位にはなった。
実際に寝てみた感じは、想像以上に快眠できた。タイヤハウスの盛り上がりが大きく、フラットスペースの幅は最小100センチなので、ソロ車中泊が良いかもしれない。
快眠度 ★★★☆☆
腰のやられ具合 ★☆☆☆☆
就寝人数目安 大人2名ちょっと厳しめ
車両価格 299万円〜504万円
乗車定員 5名
A=約158cm
B=約100cm
C=約80cm
D=約45〜50cm
左右が膨らんだ独特な形の1列目ヘッドレスト周り。ヘッドレストを外して、この凹みを枕代わりにすると、ぴったりと頭部が収まり、妙に快適だった。
後席アシストグリップ部にあるコートフック(左右に1つずつ有り)を活用すればランタンなどを引っ掛けておくこともできる。
荷物の出し入れが段違いに楽
DIYでルームランプを追加
ラゲッジ横に純正ルームランプはあるが、荷物を置くと光を遮ってしまい、正直暗い。そんな時は写真のようにラゲッジドア内側にDIYでルームランプを増設。上から照らすので、荷物の量に関係なく広範囲を照らせる。
1泊目 トヨタ・ノアMU(モデリスタ)
2泊目 マツダ・マツダ6ワゴン
3泊目 三菱・デリカD:5
4泊目 三菱・アウトランダーPHEV
5泊目 スズキ・ハスラー
6泊目 ホンダ・フリード
7泊目 日産・エルグランド
8泊目 ダイハツ・タントカスタム
9泊目 トヨタ・ハリアー
10泊目 日産・NV350キャラバン マルチベッド(オーテック)
[Text:スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]