【Webにて復刻!!魂のショーカー】
間もなく300号を迎えるスタイルワゴン。創刊は1995年。つまり25年以上もの間、ワゴン、ミニバン、Kカー、SUVなどのカスタム最前線を伝えてきました。その中には、今見てもスゴっと思える超絶メイクを施したショーカーもたくさんあります。そこで、25年の歴史をあらゆるショーカーで振り返ってみようということで、当時の記事を元にした新企画【Webにて復刻!!魂のショーカー】をスタートします!
スタイルワゴン2010年3月号
織り目を合わせた総カーボン貼りでエクステリアのすべてを包み込む
気合いのスポーツフォルム
Masquerade/ODYSSEY
マスカレード/オデッセイ(RB3)
【Webにて復刻!!魂のショーカー】第1弾は、2010年の東京オートサロンで話題をさらったホンダ・RB3オデッセイ。インテリアブランド「アンジュ」のデモカーとして出展されていたクルマだ。このクルマ、何がすごいかって、エクステリアすべてにカーボンをあしらった超贅沢な1台だということ。
この突き抜けたショーカーを手掛けたのは、兵庫のプロショップ、マスカレード。チューニングからカスタムまで幅広く手掛けるショップで、ご覧の通りのカーボン施工は得意中の得意としていた。デモカーのコンセプトは、「イベントに勝てるクルマ」、「どのラインから見ても楽しくカッコ良く、見る人を惹きつけるクルマ」、「スーパーカーテイストを取り入れる」……と、色々な思いの集合体。その結果、総カーボン張りとナチュラルな前後ワイドフェンダー化が取り入れられたスポーティなオデッセイが完成したのだ。
このカーボン仕上げはそもそも黒いボディをまずはシルバーに全塗装。その後シルバーカーボンを張り、クリアを吹き、面を出して、キャンディの赤や黒で仕上げとかなりの工程を重ねた上でやっと完成する。さらにカーボンの織り目を合わせることにもこだわり、良く見れば分かるが、織り目方向のズレがほとんどない。つまり1枚のシルバーカーボン素材を結構無駄にしながら作ってるってことだ。とても素人の手には負えない、プロショップならではの入魂の一作だ。
ワイドフェンダー化はFRPを使ったワンオフ仕上げ。フロント&サイドはワンオフエアロ、リアは純正バンパーをベースとして、ドアにまで及ぶワイド化によりナチュラルなラインで仕上げているのが特徴。
当時、とりあえず興味本位で聞いてみたこのデモカーの施工金額は4ケタ万円級だそう。今であればさらに高額になりそうな職人級のテクニック。これぞショーカーですね。
硬い部分はカーボン、柔らかい部分はレザー
総張り替えが作り出す鮮やかインテリア
次はインテリア。2010年の東京オートサロンではインテリアブランド「アンジュ」のデモカーとして展示されていた。その理由はインテリアに使われた数々のレザーアレンジにある。エクステリア同様にカーボン施工も存分に入っているが、インテリアではレザーと組み合わせた、いわばカーボン×レザーという人気素材のコラボが特徴。
そのレザーアイテムがアンジュ製というわけだ。使われたのはアンジュの2010年モデルとなるクロワシリーズのシートカバー&小物パーツと、アンジュロゴをあしらったモノグラムレザーでの張り替えだ。
シルバー、ブラック、レッドに色分けされたカーボン施工とブラキッシュレッドと呼ぶ深みのあるレザーによって仕上げられたインテリアにノーマルのままという部分はほぼない。硬い部分はカーボンに、柔らかい部分はレザーに変わり、これぞフルコーディネイトといった極上の完成度を誇る。
【DEMO CAR SPECIFICATION】
●エクステリア
ホイール(左):ウェッズ・クレンツェ マジス カーボン加工(F20×8.5+6,R20×9.5-7)
ホイール(右):クリムソン・マーテル 2フェイス(F20×8.5+38,R20×9.5+32)
タイヤ:ナンカン・ウルトラスポーツNS-Ⅱ(F215/30-20,R225/35-20)
エアロ:F&S=ワンオフ、R=純正
アザー:カーボン加工、F&Rフェンダー&ドア=ワイド加工、テールレンズ=LED加工
ローダウン:エアサス=ボルドワールド
●インテリア
シートカバー:アンジュ
ネックパッド・ウエストパッド・フロアマット=アンジュ
インパネ・ピラー・ドア内張り=カーボン加工
ルーフ・ドア内張り・ピラー・ステアリング=レザー張り替え(アンジュ製レザー)
シートベルト=ニューイング
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