基本的な作りはRAV4と同一!!
カスタムに有利な足まわり構造
TOYOTA/HARRIER
トヨタ/ハリアー
ローダウン、インチップされた新型ハリアーを見れば、いかにこの2大メニューが重要なのかがよくわかる。
新型ハリアーに関して言えば、純正のままでもその格好良さは伝わってくるが、低重心になることで迫力が増し、インチアップすることで足元の重厚さが格段に高まり、より個性的なハリアーへスタイルアップできる。
だからこそまず知っておきたいのが純正の足まわり。
プラットフォームをRAV4と共有しているということもあり、基本的な構造はRAV4と同一。
フロントがストラット式、リアがダブルウィッシュボーン式で、インチアップやローダウンをするには有利な感じだ。
現状、サスペンションメーカーが様々な検証を進めているが、車高調やエアサスのデリバリーにそう時間はかからなそうだ。
足まわりの構造をチェック
ミニバンやSUVの多くが採用している、リアダブルウィッシュボーンサスペンション。ローダウンするとタイヤ&ホイールの上部がフェンダー内側へ倒れていく構造。微妙なホイールサイズのセッティングに有利。
純正ホイールサイズは17/18/19インチ
ベースグレードとなる「S」はタイヤの厚みがかなり強調される17インチだが、上級グレードの「Z」は純正で19インチ。基本的にはインチアップを考えたいところだが、乗り心地を優先するのであればインチキープの19インチも選択肢のひとつ。ホイールを固定する穴数とP.C.Dは5-114.3なので、アフターホイールの選択肢はかなり潤沢だ。
純正穴数&P.C.D=5/114.3
純正装備SIZE
グレード ホイールサイズ タイヤサイズ
Z 19×7.0+35 225/55R19
G 18×7.0+35 225/60R18
S 17×7.0+35 225/65R17
※ガソリン車・ハイブリッド車共通
Q.ホイールのインチアップで重要なのは?
A.タイヤ外径を純正と大きく変えないこと!!
ホイールのインチアップは、ホイールを大きくしタイヤの厚みを薄くしていくこと。そうすることでホイールのデザイン性を強調できる。ただし、注意したいのがタイヤ外径。純正タイヤ外径と数値が大きく異なるとスピードメーターに誤差が出て、最悪車検に通らない場合もある。ノウハウのあるショップで相談するのが良い。
<純正>
タイヤサイズ:225/65R17
タイヤ外径:724.8mm
<20インチ>
タイヤサイズ:245/40R20
タイヤ外径:704.0mm
<21インチ>
タイヤサイズ:245/35R21
タイヤ外径:705.4mm
KUHL PREMIUMで検証
新型ハリアー、インチアップの最適解は 21inch?
入庫後即車高を落とした新型ハリアーに20&21インチを実装着。劇的に印象が変わったサイドビュー、あなたの好みはどっち?
純正
<純正>
ホイール:純正(17×7.0+35)
タイヤ:純正(225/65R17)
今回、あくまでも検証実験ということでスプリングを抜いたノーサス状態に(公道走行不可)。純正から約105ミリのローダウンになる。
20inch
<純正>
ホイール:ヴェルズホイールズKCV01(F20×9.0+27 R20×9.0+20)
タイヤ:ファルケン・アゼニスFK510(245/40R20)
純正からの3インチアップ、そしてホイールのリム幅も純正よりも太い9.0に。内側へ引っ込んだホイールが補正され一体感ある足元になった。
21inch
<純正>
ホイール:ヴェルズホイールズKCV03(21×9.5+35)
タイヤ:ファルケン・アゼニスFK510(245/35R21)
国産タイヤのサイズラインアップが増えたことで注目されている21インチ。ボディサイズとのバランス感は20インチよりもいいかも。
ローダウン量によって変化する、ホイールとフェンダーの位置関係
純正
<キャンバー角>
F1.1° R2.1°
<フェンダーとホイールの位置関係>
FR±0
50mmダウン
<キャンバー角>
F1.25° R3.0°
<フェンダーとホイールの位置関係>
F+1mm R-4mm
105mmダウン
<キャンバー角>
F1.25° R4.0°
<フェンダーとホイールの位置関係>
F-5mm R-20mm
ダブルウィッシュボーンサスペンション(リア)はローダウンすると、右のようにフェンダーとホイールの位置関係が変化していく。105ミリのダウンによって、キャンバー角は4.0度、ホイール上部が20mm 内側へ入る。この構造を利用すれば、より幅の太いホイールが履け、微妙なツライチセッティングも可能になる。
エアサスによるハードなセッティングが難しいかも
KUHL JAPAN
片岡代表
今回の検証で難点を発見。通常フェンダーラインはフラットな一直線だが、一度内側へ折り返すラインがあり、その内側にツメが存在する。「エアサスでギリギリまで車高を落とした場合、タイヤにフェンダーが干渉する可能性がかなりあります。ハードに攻めるならミミカットなどが必要かもしれません」。とはいえ、すでにいろいろな解決策を考えている様子の片岡さん。
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スタイルワゴン2020年8月号より
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