車高調使ってローダウンするその前に
知ってる人も、知らなかった人もまずは基本をおさらい
車高調の構造と正しい使い方
人気ナンバーワンの車高セッティングパーツ、車高調。どんな使い方があって、どういう仕組みで車高を変えられるのか。まずは基本的なコトをおさらいしていこう。
ミリ単位の車高調整と乗り味の変更で自分好みに!!
ローダウンパーツとして人気ナンバーワンのアイテムといえば、車高調。以前は数十万円というキットもざらで、しかも乗り味はハードと一般的なパーツではなかった。
しかし、最近では、10万円を切るキットも登場するほか、乗り心地を損ないにくい全長調整式の台頭、さらにはリフトアップ用のキットも登場し、注目度も爆上がり。
車高調の一番の特徴は〝車高調整式サスペンション〟という名前のとおり、車高を調整できること。
ショックに刻まれたネジに合わせて、ミリ単位で調整することができるので、思い通りのスタイリングに仕立てることが可能だ。しかも、主流になっている全長調整式であれば、ショックのストロークを犠牲にせず車高を変えられるので、乗り心地の変化もしにくいといいことずくめ。人気なのも納得だ。
それともうひとつ。車高調のポイントは、乗り味を変えられるモデルも多数あること。ひとりでドライブ、家族でモールにショッピングなど、シチュエーションに合わせたセッティングをすれば、運転が楽しく、快適なものになる。
これらの機能を商品代&工賃込みで10万円から手にすることができるのが、車高調。ローダウン、あるいはリフトアップでも、迷ったら車高調、これで間違いなし!
使い方その1 車高を調整する
〝車高調整式サスペンション〟と呼ばれているくらいだから、当然、車高の調整が機能の主役。以前は段階的に調整するCリング式という車高調もあったが、いまはミリ単位で調整できるキットがスタンダード。ルックスと乗り心地を兼ね備えた絶妙な車高を狙うのだって朝飯前だ。
ここがPOINT
車高の調整には、付属の車高調レンチを使う。締め込む際にはトルクレンチを使うようにする。走行中にロアシートが緩み、車高が変化するのを防ぐためだ。多くの車高調は説明書に規定トルクが記載されているので、それを参考にしよう。
使い方その2 乗り味を変える
減衰力調整機能が搭載された車高調キットでは、乗り味を硬めや柔らかめといった具合に変えることができる。ちなみに減衰力調整の段数は、決められた範囲内を分割した段数で、より細かな調整ができるということ。数字が大きいことは、減衰力の調整幅が広いわけではない。
ここがPOINT
減衰力を調整する際は、ダイヤルをハード(硬め)にいっぱいまで回してから(写真では右)、ソフト(柔らかめ)に戻していく(写真では左)。ダイヤルをまわすとカチカチとクリックするので、その数で現在の段数を確認。左右合わせるのが基本だぞ。
車高調の各部の名前と機能
FRONT
多くのミニバン&SUVのフロントは、ストラット式を採用。アッパーマウントがボディに、ロアブラケットがホイールハブ一体のナックルに取り付けられる。コンパクトな構成の反面、操舵角によってショックが回転する、コーナーリング中は足の動きが抑制されやすいといった弱点がある。
車高調の仕組み
いま主流の全長調整式のメリットは、車高を変えてもショックのストローク量が変わらないこと。そのため乗り心地に影響が出にくい。一方でネジ式は、Ⓐの長さを変えて車高を調整。上げすぎ/ 下げすぎると、乗り心地にも影響が出てくる。
直巻スプリングは仕様変更も簡単
直巻スプリングのメリットは、バネ径(ID)が同じであれば、別のスプリングに変更できるということ。例えば、車高を下げたいのであれば短いバネ、乗り心地を硬めにしたいならバネレートを高くなど、他メーカーのスプリングからも選ぶことが可能だ。
REAR
ミニバン&SUVの多くがリアの足まわりはショックとスプリングが別。ショックは車体とロアアーム(もしくはトーションビーム)に取り付け、スプリングは車体とロアアーム(トーションビーム)で挟み込むように装着。別体になっていることの一番の利点は、車室を広くできることだ。
ここで紹介したキットはコレ!
みんカラの車高調部門でパーツオブザイヤーを獲得。機能・性能ともに優れた人気モデル。
DAMPER ZZ-R
【PARTS SPECIFICATION】
対応車種:ミニバン&SUV、Kカー
多数 価格:14万7000円~
撮影協力:ブリッツ 0422-60-2277
https://www.blitz.co.jp