マイナーチェンジでハイブリッドのラインアップが充実!
HONDA/FIT
ホンダ/フィット(GE6/7/8/9後期 GP1/4後期)2012年5月マイナーチェンジ

ホンダのベストセラー、フィットがマイチェンを敢行した。「最高の満足と新しい魅力」。それが今回の主な狙い。燃費の向上や装備の充実が図られたことはもちろんだが、最大の注目は新設定されたモデルたちだ。
以前、期間限定で発売した際に好評だったという、同社女性スタッフが立案、開発したモデル・She’s(シーズ)。これが今回、正規モデルとしてラインナップに追加され、しかもハイブリッドも用意された。
ピンクゴールドMをはじめとしたボディカラーが映えるエクステリア。これだけで掴みは上々。その上で専用のカラードフロントグリルやワンポイントが効果的な専用エンブレムがあしらわれている。一方、ブラウン基調のインテリアはエアコンアウトレットリングをはじめ、要所にピンクメッキの輝きがさり気なく配され、シートにもピンクのダブルステッチが入れられている。
おまけにスマートキーもピンクの専用仕様だ。UVカットガラス、プラズマクラスターのフルオートエアコンといった女性ユーザーの要望を反映した仕様・装備の充実度も見逃せない。
続いて、フィットの中でも上質さを重視し、ダウンサイジング層を意識したグレード・15Xを進化させた15XHとハイブリッドの上質仕様となるハイブリッドXHセレクション。
まず15XHは、スタビ径アップやダンパーチューンの最適化、4輪ディスクブレーキの採用などにより走りの質感、乗り心地の向上に一層の磨きがかけられた。インナーフェンダーにインシュレーターも追加され静粛性も高められている。なお、この足まわりは欧州仕様と同一でタイヤも専用のミシュランだ。
ハイブリッドXHは、運転席&助手席シートヒーターやプラズマクラスター付きオートエアコン、ハイブリッド専用となる15インチアルミホイールなど、装備・仕様がさらに贅沢なものに。本革シート仕様のレザーパッケージもオプションで用意されている。
走り好きにとっての関心は、スポーティバージョンRSのハイブリッド版、ハイブリッドRSの登場だ。CR‐Zなどと同じ1・5L+IMAを搭載し、7速モード付きCVTだけでなく6速MTも設定。走りのモードをSPORT/NORMAL/ECONの3モードから選べるドライブシステムを備える。
足まわりは専用チューンのダンパー、スタビ径アップに加え、リアトレッドを7㎜広げた見た目にもネガキャン仕様になっている。1・3L+IMAハイブリッドとはハンドリングなどが相応に異なるとのこと。ガソリン車のRSの走りが良好なだけに大いに期待させてくれる。ちなみにタイヤはガソリン車RSと同サイズの16インチだ。
さらに、昨年特別仕様車として限定発売された10thアニーバーサリーに準じた装備・仕様のモデルとして13Gスマートセレクション/ハイブリッド・スマートセレクションが正規バリエーションに加えられた。
最後になってしまったが、最量販モデルの1・3Lガソリン車、および1・3L+IMAのハイブリッド車もしっかりと進化している。どちらも空力性能の向上やエンジンフリクションの低減、CVTの効率化などが図られて燃費の向上を果たしている。
前者のJC08モード燃費は従来の20・6㎞/Lから21㎞/Lとなり、アイドルストップ機構の採用は見送られたものの「アイドルストップ装備車並の低燃費を実現」した。後者ハイブリッドの燃費はこれまでより0・4㎞/Lアップの26・4㎞/Lだ。
かようにモデルの成熟とともにラインアップも充実したフィット。どのモデルを選んでも各々の満足度は高いだろう。




「She’s」は女性好みの装備満載
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※記事の内容、価格、スペック等は2012年5月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年7月号より