デリカD:5を楽しむためのカスタム基礎講座
チューニングアップ編
パワーより乗り味重視がオススメ
ピークパワー狙いのチューニングというのはD:5のキャラクターを考えた場合、正直「?」マークが。極端な性能強化は当然、冷却系や駆動系など、パワートレーン全体に影響を及ぼす。それより、クリーナーやマフラー交換など、フィーリング面の向上を重視した方が、コスパ的にも納得できる成果が得られるハズだ。
サスペンションやブレーキのアップグレードが効果的
チューニングという言葉を聞くと、大パワー、大トルクを発揮させるための手段、という印象を持っている人もいるかも知れないが、実はそうではない。ステアリングのフィーリングやブレーキのタッチを改善させることも立派なチューニングであり、ましてやスポーツカーではないD:5をカリカリに仕立てるという手法は、あまり一般的とは言えない(モチロン、止めることはしないが)。そこに莫大な費用を投下するより、アクセルの踏み込みに対するレスポンスの向上や、ショックアブソーバーをアップグレードさせることによる乗り味の快適化といったファクターを充実させた方が、トータルな満足度は高まるといえる。
「新型に一度試乗してみると、何を大切にすべきかが分かると思います。型式は同じ4N14で、カタログでの数値上のパワーは低くなっているのに、走りのスムースさは別モノ。正直、サブコンも何も要らないと思いました。この方向性をお手本に旧型も、突出した何かを求めるのではなく、ノーマルに不足している部分をひとつずつ補う作業を行なっていけば、まだまだ乗り続けられるクルマになると思います」と杉村さん。
決して結論をアセらず、自分が考える課題と向き合い、その改善方法を考える。少々面倒なプロセスのようにも思えるが、結果的にそれが理想のクルマ作りを実現させるための近道にもなるはずだ。
インテークパイプ
ゴムの変形によるロスを無くし、吸気、冷却効果を高めるオートフラッグスのアルミ製インテークパイプ。クリアランスの関係上、4インチアップ以上の車両に装着が可能なパーツ。
ブレーキシステム
こちらもオートフラッグスオリジナルのドリルド&カービングスリット入りディスクローターと、ブレーキパッド。大径タイヤの装着によるブレーキのキャパシティ不足を解消。重要保安部品なので、交換は指定・認証工場で行なうこと。
毎日乗りたくなるクルマこれがすべての基本です。
オートフラッグス杉村政治代表
力技で色々とイジっても、それは本来このクルマが持っているバランスを崩すことになり、結果、乗るのもイヤになってしまいます。まずはモディファイの方式をしっかり決めて、毎日乗るのが楽しくなるようなクルマ作りを目指しましょう。
取材協力
オートフラッグス
http://www.autoflags.co.jp
☎093-475-6111
住所:福岡県北九州市小倉南区津田新町1-6-41
営業時間:平日10:00〜19:00
日祝10:30〜18:00
定休日:火曜(第2火曜除く)、第2日曜&翌月曜
新旧デリカに関する情報がギッシリ!
「デリカにこだわる」のステッカーでおなじみのオートフラッグス。その言葉はダテではなく、年式によるウィークポイントの分析や車検対応への取り組みなど、すべてにおいて圧倒的なノウハウを持っている。
連載 了
デリカパーフェクトブック 2019年11月11日発売号 より
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