今年7月にニューヨークで開催された昨シーズンの最終戦で、Team Audi Sport ABT Schaefflerは、見事な逆転劇を演じてチームタイトルを獲得した。新しいシーズンでは、マシンやルールが変わり、新たなバトルが展開される。チーム代表のアラン マクニッシュは、次のように述べた。
「シーズンの開幕が待ちきれません。昨シーズンの最終戦で味わった感動が、はるか昔のことのように感じられます。私たちは今、先を見つめています。スペインのバレンシアで行われた合同プレシーズンテストでは、新たなシーズンに向けて一定の手ごたえを感じました。しかし、モータースポーツは、実際にシーズンが始まって、予選・決勝を戦ってみるまでは何が起こるか分からない世界です。ノイブルクに戻って、チームスタッフ全員で何か月間もハードワークを続けてきましたが、実戦に出てはじめて自分たちの実力が分かります。まさに期待と不安が入り混じった心境です」
ディルイーヤの開幕戦は、フォーミュラEにとって新たな時代の始まりとなる。もっとも大きく進化した点は、新世代のマシンに搭載される大容量バッテリーによって、レースの途中でマシンを交換する必要がなくなったことだ。同時に“アタックモード”が導入されたことにより、以前と同様に戦略面でのエキサイティングな駆け引きが行われることに変わらない。この新しいルールでは、マシンが“アクティベーションゾーン”と呼ばれる区間を通過する際に、出力を一時的に225kW(306hp)に引き上げることができるという。主催者のFIAは、アクティベーションの回数とその持続時間をレースごとに個別に設定して、レース直前に発表します。その内容に従って、各チームは戦略を練ることになるだろう。
レースは、従来のシーズンと同様、45分プラス1周で行われます。レースモードにおける出力は、昨シーズンの180kWから200kWに引き上げられた。ファンは、フォーミュラEウェブサイト及び他の投票プラットフォームから投票することにより、お気に入りのドライバーをサポートすることが可能だ。投票はレースの6日前から決勝レース開始の15分前まで行うことができるという。もっとも多くの投票を集めた5人のドライバーは、レース後半に、出力を一時的に250kWに引き上げることができる“ファンブースト”と呼ばれる機能を使用することができる。