スーパーカーは人気がある。これは世間一般に人気という意味ではなく、「売れている」という意味だ。
実際のところフェラーリ、ランボルギーニといったブランドは販売を伸ばしている。「伸ばし続けている」といってもいい。
さらに、かつてスーパーカーというとフェラーリ、ランボルギーニといったところしか選択肢がなかったものの、今はマクラーレンやアストンマーティンもある。
つまりは、スーパーカー市場に新規参入組が増えたということになるが(アストンマーティンは老舗ではあるが、新体制になったという意味で「新規」に近いと考えている)、それでもフェラーリやランボルギーニの販売は好調だ。
もちろんマクラーレン、アストンマーティンといった新しく参入してきたブランドも急速に販売を伸ばしていて、つまり、スーパーカー市場は「既存、新規問わず全体的に拡大」している、ということになる(今のところ、ほぼ全員が“勝ち組”だ)。
参考までに、2017年通年での各ブランドにおける販売台数は下記の通りだ。
いずれのブランドも前年比で成長していることがわかるが、これはここ数年継続しているトレンドでもあり、スーパーカー市場は未だかつてないほどに成長している。
・マクラーレン:3,340台 (前年比+10%)
・ランボルギーニ:3,815台 (前年比+10%)
・アストンマーティン:5,117台 (前年比+58%)
・フェラーリ:8,398台 (前年比+4%)
一方のスポーツカー市場は縮小傾向にある
一方、スーパーカーではなく、「スポーツカー」だとどうだろうか。
世界的な販売台数について正確な数字を拾うのは難しいが、日本自動車販売連合協会の公開している日本国内における自動車の販売台数を見ると、スポーツカーの販売は壊滅的で、そもそもトヨタ86やスバルBRZ、マツダ・ロードスターといったスポーツカーはランク外となっており、数字すら拾うことができない。
それ以前に各自動車メーカーにおいてはスーパーカーすらラインアップされていないのが現在の状況であり、ホンダはもはや(軽自動車のS660を除くと)スポーツカーを持たない。トヨタにはMR2もスープラもなく、セリカもない。日産はかなり前にシルビアや180SXの生産を終了させている。