最近は自動車メーカー自らが、自社の過去モデルをレストアしたり、パーツを再生産するケースが増えてきた。
スーパーカーメーカーだと、フェラーリが自社のクラシックモデルをレストアする「フェラーリ・クラシケ」、同様の活動を行うランボルギーニの「ポロストリコ」が有名だ。
世に送り出したクルマの、実に70%が現役で走っているというポルシェも「ポルシェ クラシック」なる部門を持ち、レストアを行うのはもちろん、ポルシェ愛好家に向けてクラシックモデルのパーツ販売を行っている(しかも、オンラインにてモデルごとにパーツを検索可能だ)。
その流れは日本にも波及している
日本国内に目を向けると、日産が「GT-R(BNR32)向け」にパーツの復刻販売を開始したし、ホンダも「ビート(バイクではなくクルマのほうだ)」オーナーのために絶版パーツを再販するという英断に踏み切った。
マツダは初代ロードスターのレストアサービスを開始し、輸入車販売の老舗であるヤナセも「ヤナセ クラシックカーセンター」をオープンさせ、往年の名車を高い技術で蘇らせる、としている。
今回はそういった「昔の車」に焦点が当てられているという潮流についての考察だが、旧いクルマの呼び方は様々だ。
たとえばヴィンテージカー、ヒストリックカー、クラシックカー、ネオクラシックカー、旧車など。
ただ、それぞれ明確な定義がなされておらず、ここでは「1960年代くらいまでに製造され、希少価値が高いクルマ」をクラシックカー、「それ以降に大量生産されたクルマ」を旧車、という具合にザックリと分けてみたい。
なぜ、旧いクルマが見直されるのか
ボクは、このような「クラシックカーブーム」や「旧車ブーム」ともいえる流れについて、その理由は4つあると考えている。
それは下記の通りだ。
1.クラシックカーは投資対象として優れる
2.クラシックカー/旧車の維持、中古相場上昇はその自動車メーカーの価値を向上させる
3.旧車は新しい
4.旧車であっても投資対象として優れる
順を追って見てゆこう。