博多~関西を結ぶ3列独立シートバス「HEARTS博多特急ニュースター号」
今回ご紹介するのは、ロイヤルバスが運行する「HEARTS博多特急ニュースター号」! 京都・大阪・神戸三宮~博多間を結ぶ夜行バスです。同バスには4列シートタイプもありますが、今回乗車してきたのは3列独立シートで車内トイレ付き。
HEARTS博多特急ニュースター号(3列独立シート)
乗車記の前に、まずは簡単に車内の様子をご紹介します!
気になる車内の様子は…
HEARTS博多特急ニュースター号のシートは横3列×縦10列です。車内にトイレがある分2席抜けて、座席は全部で28席。座席番号はシートの肘掛け部分とヘッドレストに書いてあります。
座席のリクライニングの最大傾斜は約140度。加えてフットレスト・レッグレストが足をしっかり持ち上げてくれるため、体感はかなりゆったり感じられますよ。ヘッドレストは上下位置の微調整もOK。
個人的にこれすごくいーなーと思ったのが、座席カーテン! バス車内のカーテンと言えば通常は座席の横(隣席との間)を区切るだけのタイプが多いですが、HEARTS博多特急ニュースター号のカーテンは、座席の横だけでなく後ろまでぐるっと覆ってくれるのです。(窓際席のみ)
つまり、リクライニングを倒しても後ろの人に後頭部が見えたりしないし、前後席の人のスマホの光が気になるなどの心配もなし。このプライベート感で、車内のリラックス度はぐーんとアップします。
ブランケットは大判! せっかくなので乗務員さんにお願いして、持ち上げて広げていただきました。大人の男性でも充分に体を覆えるサイズなのがわかりますね。手触りが柔らかくて、くつろぎやすいのも嬉しいポイント。これは寝れるー!
そのほか座席周りにはドリンクホルダーとコンセントがひとつずつ。座席下には足元灯があります。トイレは車内最後列にあり、トイレ内には小さな洗面台がありますよ。
23:00 博多駅前の「HEARTSバスステーション博多」から乗車!
今回乗車した105便の運行スケジュールは、23:00「HEARTSバスステーション博多」→7:10「神戸三宮」、8:00「大阪駅」、9:00「京都駅」。どのバス乗り場も主要駅からすぐの場所にあり、到着時間が早朝すぎることもないため、使いやすい路線です。
※2023年10月調べ
今回の乗車は博多駅近くのバスターミナル「HEARTSバスステーション博多」から! HEARTSバスステーション博多は博多駅から徒歩約4分、2018年にオープンしたばかりのスタイリッシュな建物です。
ところで、バス予約時に気になったことがひとつ。今回の出発バスターミナルは「HEARTSバスステーション博多」、そして乗車便は「HEARTS博多特急ニュースター号」。つまり、バスターミナルも夜行バスも同じHEARTSグループの系列なのです。ということは、何かサービスがあったりするのでは……と思ったところ、やっぱりありました!
なんとHEARTS博多特急ニュースター号の予約者は、平日限定でHEARTSバスステーション博多の2Fにある「カプセルホテル&スパ博多」の大浴場「博多こころ温泉」などを無料で利用OK!!!
HEARTS博多特急ニュースター号の予約者はこんな特典あり!
HEARTSバスステーション博多2Fのカフェで、スマホの予約画面、または予約確認メールを提示するとソフトドリンクを1杯無料でいただけます(ラストオーダー19:30)。
■SPAの利用無料(平日限定)
HEARTSバスステーション博多2F(受付は1F)にある博多こころ温泉(スパ)か、HEARTSカプセルホテル&SPA中洲のシャワーが無料で利用できます。利用時にスマートフォンの予約画面、または予約確認メールを提示してくださいね。
※土日祝日は対象外
HEARTSカプセルホテル&スパ博多
092-477-9706
日帰り:6:00~12:00(最終受付 11:00)、13:30~24:00(最終受付 23:00)
Webサイト
HEARTSカプセルホテル&スパ中洲
やったーと喜んだものの、私は当日の予定が上手くやりくりできず、結局お風呂に入る時間がありませんでした。ああ、もっと早くチェックして予定に組み込んでおくんだった……。
さて気を取り直し、HEARTSバスステーション博多の中へ。取材当日は金曜なので混雑も覚悟していたのですが、行ってみたらそれほどは混んでおらず、ブース前のソファ席にもゆとりがあるくらいでした。
バスが到着したのは、出発の約20分前。時間に余裕があるので、予約を確認して座席番号を聞くにも荷物を預けるにも、急がず丁寧に対応してもらえましたよ。ちなみに座席の割り振りは、車両前方席が男性、後方座席が女性となる形。
座席はほぼ満席。予約した乗客たちの乗車を確認して、バスは定刻23:00に発車です!
約15~20分のトイレ休憩は全部で3回
HEARTS博多特急ニュースター号105便の乗車地は博多だけ。なので、乗車したらすぐに車内アナウンスが入りました。内容は車内の設備説明や安全確認、休憩地・到着予定時間の案内などです。それによると、当便の休憩は3回とのこと。
そしてアナウンスが終わってから10分後の23:20に、車内は消灯。車内にはさっそく寝息がちらほら聞こえてきましたよ。
バスが次に停車したのは0:52頃。最初の休憩地・山口県の美東SAに到着です。眠っている乗客のためにアナウンスはなく、予備灯の点灯と前方カーテンのオープンが休憩の合図。出発予定時間はフロント部分に提示されます。
0:52頃に到着・出発時間が1:10なので、停車の手間も差し引きすると、休憩は約15分強。2カ所目の休憩地・広島県の小谷SAでも同じように静かに到着し、約15~20分の休憩となりました。
最後の休憩地点となったのは、兵庫県の龍野西SA。ここでは到着前に車内アナウンスが流れました! 「まもなく最後の休憩地点へ到着します。6:00ちょうどに出発予定ですので、お間違えのないよう……」とのこと。アナウンスは5:35頃でその後に停車となったので、約20分強のゆっくり休憩です。
1・2回目の休憩はアナウンスなしで静かに到着したため、最後の休憩前にアナウンスが入った時にはびっくりしましたが、そういえばもう外は明るくなるほどの時刻。SAで朝の身支度を整えたい人の寝過ごし予防なのですね。
最後の休憩地点を出発し、バスは再び消灯。最初の降車地へ向かいます!
8:12 大阪駅に到着!
最初の降車バス停は神戸三宮。定刻は7:10でしたが取材日は道路事情からバスが少し遅れ、7:20頃に点灯と到着前のアナウンス、7:23頃に神戸三宮バス乗り場へ到着となりました。出発後は、バスは再び完全消灯。
次の点灯は8:05分頃。定刻8:00から少し遅れて、8:12頃に大阪駅へ到着です。
到着してみると、なぜかバス乗り場前に人だかりが。このバスには乗車できないはずだけど……と不思議に思って見ていると、なんとこの日は別便の夜行バスに車両不良があったため、乗客は急遽最後の大阪駅→京都駅間のみ、このバスに乗り換え輸送となるそうでした。そんなこともあるんですね!
そういえば少し前の時間に発車する、博多・広島→神戸三宮・大阪・京都を走る4列シート夜行バスがあったなあ、と遅れて思い至った私。緊急時に臨機応変の車両乗り換えができるのは、同社で同路線に複数のバスを走らせている会社ならではの強みですね!
なるほどーと思いつつ、私は大阪駅で下車。私のさっきまで座っていた席にも誰か座るのかな、もっとキレイに毛布を畳んでくればよかったかな……なんて思いながらも、バス乗り場を後にしました。乗務員さん、ありがとうございました!
HEARTS博多特急ニュースター号の3列独立シートは、ゆったりと体を伸ばせる座席シートやプライベート感の高いカーテンで、ほっとくつろいで乗れるバス。最後の休憩前にはアナウンスが入るため、降車前に身支度する余裕もあります。
また到着時刻がゆっくりめでほかの交通機関が動いている時間のうえ、停車地はどこも主要駅の駅前。つまり、降車後の電車や路線バスへの乗り換えがスムーズなのです。これは嬉しい! めちゃくちゃ早朝に目的地に到着してしまうと、お店も開いてないし電車も動いてなくて途方に暮れる…というのは夜行バスユーザーあるあるですもんね。
どうぞHEARTS博多特急ニュースター号で、博多~関西旅を楽しんでくださいね。
HEARTS博多特急ニュースター号(4列シート・3列シート)
※取材協力/ロイヤルバス
(陽月よつか)