本格的な夏の暑さが到来し、待ちに待った夏休みも、目前です。
夏といえば、プールでのレジャーを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
「水の中にいるから安心」と思いがちなプールですが、実はプールでも熱中症になる危険が潜んでいます。
今回は、日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトが行った、
「プールにおける熱中症対策の実態調査」の結果をもとに、夏休みシーズンを安全に楽しむために知っておきたい、プールでの熱中症対策を詳しくご紹介します。
プールでの体調不良の実態
全国の屋内、屋外そして屋根付きのプールを対象にアンケート調査をしたところ、約3割の施設で、直近5年間に熱中症もしくは暑さによってプールの中やプールサイドなどで体調不良を訴えた方がいたことが分かりました。
体調不良を訴える人がいた場所では、プールサイドが【約72%】と最も多いですが、プール内でも【約34%】もいた、という結果になりました。
体調不良の症状
プールで発生した、熱中症や暑さによる体調不良の「症状」としては、「めまいや顔のほてり」、「体のだるさや吐き気、頭痛」が半数を超える結果となりました。プールでは、体が濡れて症状に気づきにくい可能性があるため、注意が必要です。
プールで気を付けたい“熱中症対策”とは?
水の中にいるため気が付きにくいですが、プールは筋肉を動かす運動を伴うため、脱水や体温上昇が進みやすく、熱中症のリスクが高い環境です。また、プールサイドも暑くなるため、見学者も熱中症対策を欠かさないことが大切です。
■プールでの熱中症対策のポイント!
①こまめな水分補給、適度な塩分補給
喉の渇きを感じていなくても、休憩時にはスポーツドリンクなどで水分と塩分を補給しましょう。飲みものは冷えた状態を保てるように、日陰で保冷材の入った保冷バッグに入れると良いです。
②体を冷やすグッズを準備する
うちわや保冷材などの身体を冷やせるグッズを準備したり、涼しい場所でこまめに休憩をすることが大切です。少しでも体調に異変を感じたら、楽しいからといって無理をせずに、早めに切り上げる判断をしましょう。
③日ざしを避ける
見学する人は風通しのよい場所で、日ざしを避ける、帽子を着用する、プールサイドに水をまく頻度を増やすなどの、対策をしましょう。
④睡眠を十分にとる
日頃からの「暑さに負けない体づくり」も心がけましょう。十分な睡眠・栄養バランスの取れた食事も、熱中症予防には欠かせません。
まとめ
熱中症は予防できる気象災害であり、プールを安全に楽しむためには、
事前の備えが何よりも大切です。
・水分・塩分補給を意識する
・暑さ対策アイテムを準備する
・暑さ指数(WBGT)をチェックする
など、日頃の備えや対策を忘れずに行い、安全で楽しい夏を過ごしましょう。
引用:「熱中症ゼロへ」プロジェクト・公益財団法人B&G財団「プールにおける熱中症対策の実態調査」(https://www.netsuzero.jp/netsu-lab/lab15)