「元日」と「元旦」の違いってご存じですか?言葉の由来や年賀状での使い方などについて解説します。
「元日」と「元旦」の違いは?
「元日」と「元旦」どちらも新年が始まる最初の日、つまり1月1日に対して使われる言葉ですが、正確には意味が異なります。
「元日」というのは、1月1日のことを示すのに対し、「元旦」は、1月1日の朝のみを示しています。
「元」という文字には、「はじめ」という意味や「もと」という意味があり、
一年の一番はじめの日(1月1日)を「元日」としています。
また、「元旦」に使う「旦」を見ると、「日」と「―」で成り立っていることが分かります。「―」は地平線を示し、まさに太陽(日)が、地平線「―」に現れる様子を表しています。まるで新年の幕開けを飾る初日の出を「旦」の文字、一文字で示しているといっても過言ではなさそうです。
意味を知ると、「元旦の朝」や「元旦は午後」という表現は本来であれば相応しくない表現ということがよく分かります。
年賀状で「元日」「元旦」を使う際には
新年最初の挨拶となる年賀状。年賀状の挨拶文の最後には、「〇年元日」とか「〇年元旦」などと書かれていることが多くあります。
毎年12月15日から年賀状の引き受け開始日となり、12月25日までの投函が1月1日の「元日」のうちに届けられる期日となっています。
この期間内に年賀状を出せるのであれば、「元日」「元旦」のどちらを使っても特に問題はありません。
ただ、25日を過ぎると、「元日」に届かない可能性が出てきます。
年賀状を出すのが12月26日に以降になる場合は、「元日」や「元旦」の表現は控えて、「賀正」、「謹賀新年」、「新春」、「初春」など別の言葉を選んだ方が良さそうです。
「元旦」 初日の出の由来
「元旦」に「初日の出」を拝むのは、新年の幸福をもたらす年神様が降臨し、縁起が良いと言われています。
この「初日の出」を拝む文化は、諸説ありますが、平安時代初期に四方拝と呼ばれる儀式が由来と考えられています。
「元日」 年のはじめを祝う国民の休日
「元日」は、昭和23年の「国民の祝日に関する法律」の制定当初に定められた計9日の「国民の祝日」の一つです。「年のはじめを祝う日」とされています。
新年の始まりである1月1日は、ずっと古くから新年の幸福をもたらす年神様をお迎えするために、様々な伝統行事が行われてきました。
門松やしめ飾り、鏡餅を飾ったり、家族で「初詣」に行ったりするなど、日本独特の伝統が受け継がれています。
寒さが一段と厳しくなる頃、「初日の出」や「初詣」などへ行かれる方は万全な寒さ対策を心がけてください。