秋の登山の服装について解説します。秋の山では、山頂付近は氷点下の可能性もありますので、服装で体温調節をすることが大切です。
山の気温のしくみ
秋の山では、思った以上に気温が低い可能性もありもあすので、登山時は服装での体温調節が必要になります。
山の上の気温の特徴について、長野県の穂高岳連峰を例として簡単に説明します。
穂高岳のふもとは長野県松本市で、標高は約600mです。登山口となる上高地は標高約1500m、経由地となる涸沢は標高約2300m、穂高岳の頂上は標高約3000mです。
気温は、標高が高くなるほど低くなり、100m上がると約0.6℃低くなります。
松本市の10月の日平均気温の平年値は約14℃です。これを単純に標高を上げて考えると、上高地では約8.5℃、涸沢は約3.7℃、穂高の山頂は約-0.5℃です。山頂付近では、平地の真冬並みかそれ以下の気温となります。
朝の最低気温の時間帯はさらに冷え込みますので、秋の登山では十分な装備をする必要があります。
服装の選び方
秋の登山の服装について、登山の服装選びの基本となる、ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターレイヤーに分けて解説します。
ベースレイヤーは、薄手の長袖など汗を吸収しやすい素材のものを選ぶようにしましょう。ミドルレイヤーとしては、裏側が薄目のフリース生地になっている厚すぎず通気性のある素材を選ぶと良いです。アウターレイヤーとして、風を通さないタイプのジャケット活用しましょう。
追加の防寒着として、コンパクトにたためるタイプのダウンジャケットもあると良いです。
トレッキングパンツは、長ズボンがおすすめです。場合によってはサポートタイツを下に履くと良いでしょう。
秋の登山時に身に着ける防寒着として、ニット帽、手袋、ネックウォーマーも装備として加えると安心です。
動画解説:安齊理沙