災害時にも情報収集や連絡手段として便利なツールとして注目されているSNS。いざ災害に遭った際の備えの1つとして、SNSを活用できるようにしておくと良いでしょう。ただ、SNS上には悪質な情報も出回っているため、注意点も。
災害時のSNS 情報を収集する
今や何か新たなことを始める時、行動する時には何かと欠かせないSNS。いざ災害が発生した際にも、情報を収集するのに役立つツールとして注目され、多くの自治体がSNSから情報提供ができるような仕組みを作っています。
災害はいつ、どこで発生するか分かりません。災害時の備えの1つとして、SNSをぜひ活用してみてください。
まず、備えの1つとして、SNSから「情報を受け取る」ということです。情報を受け取るには、例えば、スマートフォンからX(旧ツイッター)や、フェイスブックなどのSNSアプリをダウンロードし、自分の自治体の公式アカウントを登録しておくということが必要になります。
また、家族が離れた地域に住んでいる場合は、その自治体のアカウントも登録しておくと良いでしょう。SNSを利用していない人の代わりに、その自治体から情報収集をできるようにしておくことが、いざという時の備えになるはずです。
災害時のSNS 現場から情報を発信する
SNSの使い方としては、情報を収集するばかりではありません。例えば、自分が被災した場合に「助けを求める」こともできるはずです。
大きな災害が発生すると、自治体や消防が被害の全体像を把握するまでに時間を要します。
このため、現場の被災者側から、こういった被害が発生しているとか、このようなものが不足しているという投稿をすることで、状況を伝えるというものです。
実際に2011年3月に発生した東日本大震災の時には、多くの被災者が災害情報の発信や共有にSNSを活用したことが知られており、その後2016年4月に発生した熊本地震の際には、SNSの利用率が急増し、救助や支援につながったケースもありました。
家族間でSNSを共有しておくことで、いざ災害に遭った場合に、離れていてもどんな状況にあるのかを把握することが可能になります。
もし、被災した際に自ら情報発信する場合は、被害がどこで発生しているのかが分からないと救助に行くことができないため、どこで起きていることなのか、場所の情報を掲載すると有効な情報になります。位置情報をうまく利用することが大切になります。
悪質な情報に注意するには
災害時のSNS活用としての問題点は、デマや悪質な情報が投稿、拡散されるケースがあることです。熊本地震の際には、「ライオンが動物園から逃げた」という悪質なデマが拡散されました。
悪質な情報を受け取らないためには、国や自治体などの公的な機関であるかどうか、信頼できる発信元であるかなどを確認するようにしましょう。
また、投稿内容には古い情報も溢れています。日時を確認し、最新情報であるかどうかを落ち着いて確認する必要があるでしょう。
また、SNSの投稿を見て、拡散するべき情報かどうかを慎重に見極めることも必要です。
情報が溢れる時代、いざという時に正しい情報を速やかに得ることができるように、普段からSNSで防災情報を受け取ることや発信することに慣れておくことも大事なことと言えるでしょう。