今年もいよいよ夏本番へ。本格的に暑くなる季節、悩ましいのが電気代が高騰する中、どう暑さを乗り切るかだと思います。節電をしながらできる暑さ対策とは?危険な暑さをいち早く知る「熱中症警戒アラート」に着目して、事前に暑さ対策を。
熱中症に警戒が必要な時期 「梅雨の晴れ間」「梅雨明け」「お盆休み明け」
本格的な暑さが続く中、今年もすでに多くの方が熱中症で病院に搬送されています。
総務省消防庁によると、近年ではひと夏で5万人以上の方が、熱中症で病院に搬送されています。
梅雨の晴れ間に厳しい暑さが続いた昨年は、過去3年間では最も多くなっていて、5月から9月にかけての熱中症搬送人員の累計は、71029人でした。
平成30年から令和4年の熱中症による救急搬送状況によると、年齢では65歳以上の高齢者が最も多く54.5%、搬送場所では「住居(敷地内全ての場所を含む)」が39.5%で最も多くなっています。
また、熱中症にかかりやすい時期としては、「5月の暑い日」「梅雨の晴れ間」「梅雨明け」「お盆休み明け」が特に多くなる傾向にあり、これからの時期は日々の気温のチェックは必須といえそうです。
データ引用:総務省消防庁 熱中症情報
熱中症警戒アラートとは?
熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さに注意を呼びかけ、 熱中症予防行動をとっていただくよう促すための情報です。
環境省と気象庁が連携して、より効果的な熱中症予防行動へ繋げるための新たな情報として、令和2年7月から関東甲信地方で、令和3年4月下旬からは全国を対象に、運用を開始しました。
熱中症警戒アラートを発表する基準は「暑さ指数(WBGT)」です。暑さ指数は「気温」「湿度」「輻射熱(地面や建物・体から出る熱で、温度が高い物からはたくさん出ます)」を取り入れた、暑さの厳しさを表す指標です。
この暑さ指数が、全国を58に分けた府県予報区等のどこかの地点で、「33」以上と予想した場合、熱中症警戒アラートが発表されます。熱中症警戒アラートが発表された所では、いつも以上に暑さに警戒し、不要不急の外出を控えるなど、危険な暑さを避けるように努めてください。
発表については、環境省や気象庁のホームページから確認することができます。
日中もカーテンなどを使用し外気を遮断
電気代の高騰でどうこの夏の暑さを乗り切るか、悩ましい方は多いと思います。
まずは、身近にできる暑さ対策としては、日中カーテンを閉めておくことです。
カーテンは日差しを遮るだけでなく、外からの熱気も防ぎます。また、エアコンの冷気が逃げるのも防ぐため、効率的です。外出時にもカーテンを閉めておくことで、室内の温度上昇を抑えられるでしょう。厚手のカーテンや遮熱効果のあるカーテンだとより効果的です。
すだれやよしずを使用して、窓から差し込む日光をなるべく遮断するのも良いでしょう。室内に熱を通しにくくするだけでなく、見た目も涼しげです。また、使用する際に水をかけることによって、室内に入る風を打ち水効果でより下げる効果も期待できます。
節電をしながら効率的にエアコンを使用
暑さを避けるために、一番手っ取り早いのが「エアコンを使用する」ということだと思います。
外出先から帰ってきて部屋の中が外よりも暑いと感じた時は、エアコンを入れる前に、まず、窓を開けて部屋の換気を行いましょう。
エアコンを効率的に使用するために、エアコンのフィルターは、2週間に1度をめどに掃除を行いましょう。フィルターが詰まっていると効果が下がり、無駄な電気を使います。
また、エアコンの室外機の吹き出し口周辺にはものを置いたり、カバーで覆ったりしないよう注意してください。
また、室外機に直射日光が当たると効果が低下するため、できればすだれなどで日陰を作ると良いでしょう。
扇風機やサーキュレーターを併用して、空気を上から下に循環させましょう。エアコンの設定温度を下げるよりも、エアコンの風量を強くしたり、扇風機やサーキュレーターを一緒に使ったりすると、同じ温度でも体感温度はより涼しく感じます。
本格的な暑さが続く前に、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考資料:政府広報オンライン 暮らしに役立つ情報