じめじめしやすい梅雨の時期は、寝汗や湿気の影響で寝付きが悪くなりがちです。睡眠不足は体の不調を招く原因になりますので、快適な睡眠のために、梅雨に適したパジャマを着用することをおすすめします。
今回は、梅雨のパジャマに適した素材や選び方、梅雨のパジャマの洗濯頻度について解説します。
梅雨のパジャマに適した素材
梅雨は春先よりも気温と湿度が高くなりやすい時期です。快適に眠るためには、通気性がよく、さらっとした着心地をキープできる素材を選ぶのがポイントです。
また、同じ素材でも織り方や編み方によって生地の性質が異なりますので、生地の種類にも注目してみましょう。
ここでは梅雨に着るパジャマに適した素材と、生地の種類を7つ紹介します。
■1. リネン
麻の一種であるリネンは、ほかの天然繊維に比べて吸水性と発散性に長けている素材です。汗をかいてもすばやく吸収し、大気中に放散してくれるので、さらっとした着心地を長時間キープすることができます。
さらに、リネンの繊維は通気性もよく、蒸れた空気を溜め込みにくい仕様になっているところも嬉しいポイントです。
お手入れに関しても、水に濡れるほど強度が増す性質を持っているため、繰り返し洗濯してもへたれにくいところが利点です。
■2. コットン
植物の木綿の種を原料とするコットンは、ふんわりと柔らかい肌触りと、優れた通気性・吸水性を兼ね備えた天然素材です。汗や湿気を吸っても蒸れにくく、快適な着心地が長時間続きます。
また、リネン同様、耐水性に長けているので、こまめに洗濯しても傷みにくいというメリットがあります。肌触りがよいので、肌が弱い方におすすめの素材です。
■3. リヨセル
リヨセルとは、植物のユーカリを原料とした再生繊維です。吸湿性に富んでいるため、汗をかいてもすばやく吸収し、ベタつきや蒸れを防ぎます。
また、速乾性にも優れているので、じめじめした梅雨時に洗濯しても生乾きになりにくいという利点があります。
■4. ガーゼ
ガーゼとは、目の粗い平織り生地のことです。目が粗いぶん、通気性に長けており、蒸れによるベタつきを軽減してくれます。
軽量のため長時間着用していても体に負担をかけにくく、体調不良を起こしやすい梅雨時期もストレスを感じにくいところが特徴です。ストレッチ性にも富んでいて、寝返りも楽に打つことができます。
■5. サッカー
表面に波のようなしわ模様のある生地です。凹凸があり、肌に密着しにくい仕様になっているため、汗や湿気によるベタつきを感じにくいところが利点です。
■6. リップル
リップルとは、表面にさざ波のような模様がある生地のことです。サッカー同様、表面に凹凸があるため肌に貼り付きにくく、汗によるベタつきを軽減してくれます。
通気性のよい綿や麻を使用すれば、通気性や吸湿性も確保できるため、快適な寝心地をキープできます。
■7. 楊柳(ようりゅう)
楊柳とは、横糸に強撚糸(きょうねんし)と呼ばれる糸を使って布面に縦方向の細かい縮れ(しぼ)を出した生地のことです。生地に凹凸があるので肌にまとわりつきにくく、朝までさらりとした着心地が続きます。
清涼感のある見た目も人気が高く、梅雨時のパジャマのデザインにもこだわりたいという方におすすめです。
梅雨のパジャマを選ぶときの注意点
梅雨のパジャマを選ぶときに注意したいポイントを2つ紹介します。
■梅雨のパジャマは長袖が最適
梅雨時は、気温と湿気の影響でムシムシしやすいので、半袖のパジャマでよいのでは?と思う方も多いかもしれません。
しかし、人の体温は睡眠に入ると徐々に下がり始めるため、半袖パジャマで眠ると体が冷えてしまう可能性があります。寝る前は半袖でちょうどよいと思っても、体温が下がることを考慮して、梅雨時のパジャマは長袖のものを着用するのがおすすめです。
■吸汗性の高いものを選ぶ
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくといわれています。とくに蒸し暑くなりやすい梅雨時は、汗を大量にかくことが想定されますので、汗冷えやベタつき対策として、吸汗性の高いパジャマを選びましょう。
梅雨のパジャマの洗濯頻度は?
パジャマは屋外で着用するものではないので、それほど汚れないというイメージを持っている方も多いでしょう。確かに外の汚れが付着することはありませんが、前述のとおり、人は眠っている間、少なからず汗をかいています。
とくにムシムシしやすい梅雨時は寝汗をかきやすく、起きたらパジャマが濡れていたということも少なくありません。汗を含んだパジャマは雑菌が繁殖しやすいので、できれば毎日洗濯するのが理想です。
毎日洗濯するのは難しいという方は、替えのパジャマを用意して、2~3日に1回くらいの頻度で洗濯することをおすすめします。
梅雨のパジャマは素材や生地の種類にこだわって選ぼう
梅雨は気温や湿度が高くなる日が多いので、パジャマは吸汗性や通気性に長けたものを選ぶのがおすすめです。素材は通気性・吸湿性の両方に長けたリネンやコットン、リヨセルなどを選ぶと、寝汗に悩まされにくくなります。
一方、生地の種類は通気性やベタつき防止に優れたガーゼやサッカー、リップルなどを選ぶとよいでしょう。梅雨のパジャマは汗や湿気の影響で雑菌が繁殖しやすいので、できれば毎日洗うか、洗い替え用のパジャマを用意して2~3日に1回くらいの頻度でお手入れすることをおすすめします。
ただ、梅雨の時期は雨が降りやすいので、洗濯するときはその日の天気をよく確認しておきましょう。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、エリアごとに洗濯物の乾きやすさを表示する「洗濯指数」をWeb上で掲載しています。洗濯指数は10日先まで公開していますので、梅雨のパジャマを洗濯するタイミングや、外干し・部屋干しのどちらかで悩んだときはぜひチェックしてみてください。