9月も下旬になり、北海道ではそろそろ紅葉の便りが聞こえてくるころになりました。紅葉前線は、北海道らしい雄大な大自然が残る山岳地帯などからはじまり、10月、11月と徐々に南下していきます。そこで今回は、紅葉前線のトップを切る北海道の紅葉スポットを4か所ご紹介します。
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大雪山 旭岳/ロープウェイで見る山岳の紅葉。1時間の散策コースも
大雪山国立公園は北海道のほぼ中央に位置します。その主峰であり、北海道で最高峰でもある旭岳では、日本一早く紅葉を楽しむことができるといわれています。標高2291m。8月の終わりごろから山頂付近が赤く色づきはじめ、9月下旬まで麓にかけて徐々に紅葉が広がっていきます。
北海道の最高峰というと、山に登るには重装備をしなければ…、と想像してしまいますが、標高1100mの山麓駅から1600mの姿見駅まではロープウェイがあるので、ガチガチの登山の装備は必要ありません。ロープウェイの乗車時間はおよそ10分間。見下ろすと、眼下に広がる雄大な紅葉。赤いナナカマド、黄色いダケカンバ、橙色のオガラバナ、そして、ところどころに緑色。まるで絵の具を流し込んだような紅葉は、まさに絶景です。
姿見駅からの散策コースは1周1.7km、所要時間は1時間ほど。五つの展望台と姿見の池などをまわることができます。どこを見ても北海道の山岳らしい広大な紅葉。この時期ならではの人気スポットです。
大雪山 旭岳ロープウェイ
■所在地:上川郡東川町旭岳温泉
■問い合わせ:0166-68-9111
※詳細は公式サイトをご参照ください。
道北の紅葉見ごろ情報
道北のお出かけスポット天気
知床五湖/世界遺産の神秘の湖が極彩色に。散策ルートで大自然を堪能
北海道らしい大自然が広がる知床。知床五湖は、知床連山を背景とした原生林に点在する五つの湖です。流入する川も流出する川もなく、そのたたずまいは神秘的。五つの湖には固有の名前はなく、一湖、二湖、三湖、四湖、五湖とよばれています。多くの野生動物が生息し、ヒグマの爪痕やクマゲラの食痕などが見られる自然豊かな湖は、秋になると周囲が赤や黄色に染まり、極彩色に映える湖面の光景は圧巻です。
五つの湖をめぐるには二種類の散策ルートがあります。一つは「高架木道」。全長約0.8km、往復で1.6kmのコースで、バリアフリーなのでベビーカーや車いすもOK。無料なので、自由に気軽に散策できます。もう一つは「地上遊歩道」。全周1.6kmの小ループと、全周3.0kmの大ループがあり、散策前にチケット(大人250円)の購入とレクチャー(約10分)の受講を済ませた後に個人散策ができます。
知床五湖は世界遺産のエリア内にあり、秋の時期は、大自然の生態系と紅葉の両方を一度に楽しむことができます。神秘的な湖の紅葉、一度は堪能してみたいですね。
知床五湖
■所在地:斜里郡斜里町大字遠音別村字岩宇別
■問い合わせ:0152-24-3323
※詳細は公式サイトをご参照ください。
道東の紅葉見ごろ情報
道東のお出かけスポット天気
阿寒湖/神秘の湖。遊歩道や観光船で周れる。撮影スポットは滝見橋
阿寒摩周国立公園は、阿寒湖をはじめ、屈斜路湖(くっしゃろこ)、摩周湖、神の子池などの湖沼をふくむ国立公園で、雌阿寒岳(めあかんだけ)や雄阿寒岳(おあかんだけ)のほか、硫黄山などの火山も多く、原生林に覆われた地域一帯は、まさに北海道らしい大自然を感じることができます。
澄んだ青空のもと、この雄大な大自然が赤や黄色に色づく紅葉は圧巻ですが、中でも見ごたえがあるのがマリモで有名な阿寒湖。外周26kmのカルデラ湖で、数々のアイヌの伝説が残る、まさに神秘の湖。阿寒湖温泉街から、原始林を散策できるボッケ遊歩道を行けば、エゾリスなどの動物に出会えることも。また、マリモ展示観察センターなどを巡る遊覧船に乗れば、湖上から間近に紅葉を眺めることもできます。
オススメ紅葉スポットは、雄阿寒岳の麓にある滝見橋。国道沿いにあるので、手軽に撮影できます。
阿寒湖
■所在地:釧路市阿寒町阿寒湖温泉
■問い合わせ:0154-67-3200
※詳細は公式サイトをご参照ください。
道東の紅葉見ごろ情報
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旭川 神居古潭/縄文遺跡やアイヌの人々の伝説が残る、神秘的な渓谷
旭川の神居古潭(かむいこたん)地区は、石狩川が石狩平野へと流れていく途中の渓谷にあります。地名はアイヌ語の「カムイ(神)」「コタン(集落)」に由来し、古くからアイヌの人々の聖地とされてきました。
伝説によると、神居古潭は、上川アイヌの人々に悪さをした魔神ニッネカムイが、英雄神サマイクルの刀で成敗されて、それが岩になったという場所で、峡谷には「魔神の足跡」ともいわれる甌穴群(おうけつぐん)や奇岩が点在します。擦文時代の竪穴住居跡やストーンサークルなども存在するこの地は、秋になるとナナカマドをはじめ、ミズナラ、カエデなどが色づき、渓谷が極彩色に彩られます。
石狩川にかかる木製の吊り橋は色が白いので、紅葉とのコントラストが美しく、写真映えすること間違いなし。また、吊り橋から眺める渓谷の紅葉も圧巻で、こちらも撮影ポイントとして人気があります。橋を渡り遊歩道をのぼった先の公園には、蒸気機関車が展示されているほか、昭和40年代まで利用されていた神居古潭駅が復元され、当時の写真が展示されています。
擦文時代の住居跡や、アイヌの人々の伝説が残る神秘的な渓谷、神居古潭。国道からも近いので、手軽に行ける紅葉スポットです。
神居古潭
■所在地:旭川市神居町神居古潭
■問い合わせ:0166-25-7168
※詳細は公式サイトをご参照ください。
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