今から36年前の昭和60(1985)年10月2日、群馬県と新潟県を結ぶ関越トンネルが開通しました。これにより関越自動車道(以後、関越道)が全線開通し、東京都から新潟県まで一気に行けるようになりました。今回は10月2日の「関越自動車道全通記念日」を記念して、関越道のIC付近にある人気のご当地グルメを紹介します。
1.東松山IC付近「やきとり」
関越道の乗り口である練馬ICから数えて5つ目、東松山ICの付近で有名なご当地グルメといえば「やきとり」です。東松山は日本7大やきとりの街の1つに数えられており、東松山駅周辺には多くのやきとり店が点在しています。そのほとんどのお店で提供されているのが、豚の“カシラ”を使ったやきとり。それってやきとんじゃないの?と思われるかもしれませんが、東松山で“やきとり”と言えば豚のカシラを焼いた串のことを指します。
焼きたてのカシラにかぶりつけば、旨みたっぷりの肉汁があふれ出し、口の中は幸福絶頂!何本でも食べられそうな美味しさです。また、東松山のやきとりで忘れていけないのが「辛みそ」。白みそをベースにし、唐辛子などのスパイスを効かせた甘辛みそをたっぷりと乗せて食べるのが東松山流です。
2.高崎IC付近「高崎パスタ」
群馬県の大都市・高崎は全国有数の小麦の生産地。「きぬの波」をはじめとしたブランド小麦も数多く、粉もんグルメが豊富なんです。中でも、人口ひとりあたりのパスタ料理店が他都市よりも抜きん出て多く、近年では“パスタの聖地”として知られるようになりました。毎年11月頃には市内の料理店がパスタの味と魅力を競い合う「キングオブパスタ」なるイベントを開催。各店で提供しているパスタ料理は年々進化していっています。高崎市民に長年愛されるチェーン店や新進気鋭の個人店が群雄割拠しており、独創的なパスタ料理が目白押しです。
3.渋川伊香保IC「湯の花まんじゅう」
渋川伊香保IC付近で有名な観光スポットと言えば「伊香保温泉」です。石段の脇に所狭しと建物が連なる街並みがレトロな雰囲気を醸し出しており、浴衣姿でお散歩するのにピッタリ。そして伊香保温泉街の名物こそ、全国の温泉まんじゅうの元祖とも言われている「湯の花まんじゅう」です。丁寧に炊いたあんこをふっくらとした生地で包んだお饅頭は老若男女に愛される品。どのお店でも1個90円~120円程度で売られているので、ついついたくさん買い込んでしまいます。
4.渋川伊香保IC「水沢うどん」
伊香保温泉街から県道15号線を車で10分ほど下ったところには「水沢うどん街道」があります。水澤寺付近の県道沿いに何軒もの老舗うどん屋さんが連なり、日本三大うどんのひとつとも称される「水沢うどん」を提供しています。コシが強くツルっとした喉越しが絶品の細い手打ち麵は、冷たいざるうどんでいただくのがおすすめ。特に真夏の暑~い時期に食べると最高に美味しいですよ。
5.六日町IC「へぎそば」
東京方面から関越トンネルを抜ければ新潟県に入ります。新潟といえば米どころとして知られていますが、実は独自の進化を遂げた麺料理が多い麵王国でもあるんです。その一つが、六日町IC近くの六日町や十日町周辺で食べられてきたご当地グルメ「へぎそば」。古くから織物の糊としても使われていた海藻の「ふのり」をつなぎに使用しているため、強いコシが特徴的です。薄緑がかった美しい麵は、口に入れた瞬間に海藻の風味が鼻に抜け、嚙み応えのある食感で癖になること間違いなし。また、普通の蕎麦には辛味にワサビを入れますが、へぎそばには和カラシを入れるというのもこの地域ならではです。
6.長岡IC「長岡生姜(しょうが)醤油ラーメン」
関越道の終点近く、長岡IC付近にも新潟県のご当地麺グルメがあります。それが「長岡生姜醤油ラーメン」。見た目はチャーシュー、メンマ、ほうれん草などの具が乗ったシンプルな醬油ラーメンですが、目の前に丼が置かれるとホッとする生姜の香りに包まれます。生姜が効いた奥行きのあるスープは何度すすっても飽きが来ず、ついつい完飲してしまう人が続出。一杯食べ終わる頃には心も体もぽっかぽかになります。
関越道のIC付近で食べられるご当地グルメの数々、いかがでしたでしょうか。いつかこのコロナ禍が落ち着いたら是非食べに行きたいですね。