台風が最も上陸している都道府県はどこなのでしょうか?鹿児島県?沖縄県?宮崎県?高知県?和歌山県?静岡県?
このあたりの地域が浮かんでくる方も多いはず。しかしこの中に1つだけ、上陸回数「0」の都道府県が紛れ込んでいます。
台風が最も上陸する都道府県は?
「台風といえば南国」のイメージ通り、台風の上陸回数は特定の地域に偏っており、上陸数が2桁となっている上位7県で全体の3/4を占めています。
台風が最も上陸する都道府県第1位は「鹿児島県」で、これまで42回の上陸を記録しています。第2位は「高知県」で26回、第3位は「和歌山県」で24回でした。なんとこの3県で全上陸数の半分近くを占めています。続いて4位が「静岡県」で21回、5位が「長崎県」で17回、6位が「宮崎県」で14回、7位が「愛知県」で12回となっています。
一般的に台風は、日本の南~南西からやって来ることが多いので、海岸線が南西に面している都道府県に上陸しやすい傾向があるようです。
<注>上陸数は1951年の統計開始から2022年第2号までの合計です
気象庁 -台風の上陸数-
台風上陸「0」の都道府県は?
一方で、台風がまだ上陸していない都道府県も数多く存在し、東京都もその一つです。
というのも、台風上陸の定義は「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した場合を言う。」とされています。東京都の海岸線は、東京湾に面するわずかな部分しかありませんし、そのわずかな海岸線もやや東側を向いています。台風目線で考えると、その他鳥取県や京都府、富山県なども同様に大部分の海岸線が北に面しているので「上陸の難所」と言えるでしょう。
沖縄県には絶対に「上陸」しない?
ところで、台風上陸の定義は「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した場合を言う。」でした。そうすると、海岸線のない内陸県はどうなるのでしょう?
答えは「定義上、上陸し得ない」となります。なぜなら海岸線がないからです。つまり、群馬県や栃木県、長野県や岐阜県などは、上陸の定義が変わらない限り、今後も永遠に上陸することがないといえます。
さらに細かく見てみると、「北海道・本州・四国・九州※」には該当しない沖縄県はどうなるのでしょうか?
これも答えは「定義上、上陸し得ない」となります。沖縄県の場合は「台風が”通過”した」と表現します。つまり、毎年のように台風に襲われる沖縄県の「上陸数」はこれまでも、これからも「0」になるのです。
※気象庁「全般気象情報などに用いる地域名」
台風が発生した場合は台風情報を確認しましょう
台風は非常に広い範囲に大きな影響を及ぼすエネルギーを持っています。そのため、上陸や通過の有無に関わらず日本付近に接近するだけでも、大きな被害が発生する可能性があります。
台風が発生したときは、最新の台風情報をチェックし、早め早めの備えや避難策を心掛けましょう。