2月11日は「建国記念の日」です。でもこの祝日について、きちんと説明できる人はあまり多くはいないかもしれません。今回は、この建国記念の日について、少し知識を増やしてみてはいかがでしょうか。せっかくのお休みの日を有意義に過ごすためにも、ちょっとだけ、真面目に色々考えてみるのも良いかもしれませんよ!?


世界の様々な建国記念日

「建国記念日」は世界各国が、それぞれに定める自国の建国を祝う祝日を指します。国によって、何をもって「建国」とするかは様々です。独立や革命、憲法の発布、政府の樹立などが多くを占めますが、中には、独立運動に尽力した人の誕生日であったり、政治体制の変化の日であったりもします。イギリスやオーストラリアなど、建国記念日を持たずに、違った形でお祝いをする国もあります。他にも、独自の暦を使用するイスラエルなどでは、毎年、西暦上では日付が変わったりします。
アメリカでは、7月4日が「独立記念日(インディペンデンス・デー)」と呼ばれ、打ち上げ花火が上がるなど、国中で盛大にお祝いするのは広く知られていますよね。中国では「国慶節」といい、10月1日から1週間の連休となります。この10月1日は、1949年中華人民共和国の成立が毛沢東によって宣言された日にあたります。フランスでは、バスティーユ牢獄の襲撃事件が起き、政治犯などが開放されてフランス革命が始まった日、7月14日を革命記念日としていて、「パリ祭」と呼ばれることもあります。
また、当時のニュース映像を覚えている人も多いかもしれませんが、ドイツ統一の日は10月3日です。東西の旅行の自由化に端を発し、その後、東西の統一、ベルリンの壁撤去と、冷戦時代の世界中が見守るセンセーショナルなニュースとなりました。
こうして見てみると、それぞれの国が様々な方法で、建国をお祝いしています。日付から知っていく、各国の思いや歴史などを調べてみるのも楽しいかもしれませんね。

フランスの革命記念日のパレード

フランスの革命記念日のパレード


『の』が大切なんです

「建国記念日」と「建国記念の日」。それぞれに違いがあることをご存知でしょうか?
「建国記念日」については先程のように、世界の各国が、それぞれに定める自国の建国を祝う祝日を指します。では、日本はなぜ2月11日が「建国記念の日」とされているのでしょうか?少し紐解いてみましょう。
日本の「建国記念の日」は、日本書紀に由来しています。日本書紀に登場する初代天皇である神武天皇が即位した日が、グレゴリオ暦に換算すると、2月11日にあたるとされています。
『いつ』を建国記念日にするか、つまり日本という国が成立したかを決めるにあたっては、日本国憲法の施行日であったり、サンフランシスコ講和条約の発効日であったり、聖徳太子が十七条憲法を制定したとされる日などが候補に挙がり、大変な議論となりました。有識者を交えて、様々な議論も行われました。最終的には、『の』を入れることで、国家成立日を確定して祝うのではなく、日本という国が興り、現在もあるという事柄をお祝いする日として1966年(昭和41年)に決まりました。当時の首相、佐藤栄作は、「建国をしのび、国を愛し、国の発展を期するという、国民等しく抱いているその感情を率直に認めて、そしてこの日を定めようとするものであります。」との思いを述べています。
『の』の入らない、「憲法記念日」は日本国憲法が施行された5月3日、「天皇誕生日」は現在の天皇陛下の生誕日をお祝いする日です。一方、「みどりの日」や「こどもの日」、「海の日」、「勤労感謝の日」…など、『の』の入る祝日は、その事柄に思いを馳せてお祝いをしましょう、という日として扱われています。祝日の名前に入る『の』は意外にも、とても意味を持っていたようですね。これからは何気なく過ごす祝日ではなく、『の』を少し気にしてみるのも、なかなか面白いかもしれませんね。

暦の上では春を迎えたばかり。まだまだ寒い時期が続きます。ゆっくり、温かくして、よい祝日をお過ごしくださいね。
参考
世界の祝祭日の事典 中野展子/東京堂出版