着心地がよく、保温性も高いスウェットは、秋の定番カジュアルスタイルとして人気を集めています。ただ、着こなし方を誤るとルームウェアのような印象を与えてしまいますので、外出着として着用する際はおしゃれに着こなすためのポイントをおさえておくことが大切です。今回は、スウェットをおしゃれに着こなすためのコツや、スウェットからニットに移行するタイミングなどについて解説します。
秋スウェットのおしゃれな着こなしテクニック4選
スウェットを秋のお出かけファッションとしておしゃれに着こなしたいときのテクニックを4つご紹介します。
■1. シンプルな無地にアースカラーを合わせるのがポイント
スウェットは色・柄ともにバリエーション豊富ですが、色使いやデザインが派手なものは、他のアイテムと合わせるのが難しくなります。スウェット初心者の方にはハードルが高いので、最初は無地のシンプルなデザインのものを選びましょう。色は黒やグレー、白などが定番ですが、秋は茶色やベージュ、カーキ、くすんだブルーなどのアースカラーと相性がよいので、季節感を出したいときにおすすめです。個性を出したい!というときは、ぱっと目を惹くマスタードカラーを選んだり、ロゴ入りのものをチョイスしたりすると、存在感が出ます。その場合、他のアイテムはできるだけシンプルなものを選ぶと、ごちゃごちゃ感がなくスッキリとまとめられるでしょう。
■2. 定番はオーバーサイズ、ジャストサイズならボトムスを大きめに!
スウェットはここ数年続く90年代風のストリートファッションの影響により、ゆったりとしたオーバーサイズのものを選ぶのが定番となっています。女性なら、腕を下ろしたときに手がすっぽり隠れてしまうくらいゆったりめのスウェットを着用するのもキュートです。男性の場合も、肩が落ちるくらい大きめのスウェットを着こなすのが流行ですので、もともとビッグサイズのスウェットを選ぶか、またはいつもより2つ程度上のサイズを選ぶようにしましょう。
ジャストサイズのスウェットを着用する場合は、逆にボトムスを大きめにしてバランスを取ります。ボリュームのあるパンツやスカートにタックインすれば、きれいめのシルエットにまとめられます。
■3. シャツ・ロングTシャツと合わせる重ね着テク
スウェットコーデにメリハリをつけたいときは、インナーとしてシャツやロングTシャツを重ね着するのがおすすめです。どちらの場合も裾を表に出すと、上下の切り替えがはっきりしてメリハリのあるスタイルに仕上がります。なお、重ね着に使うインナーは、スウェットとは系統の異なる色を選ぶのがポイントです。たとえば黒やネイビーのスウェットを着用するなら白のインナーを。逆に白やベージュのスウェットを着用するならブルーやグレー、ブラックなど有彩色のインナーを選ぶとほどよいアクセントになります。
■4. スウェットパンツは色やデザインに着目!
スウェットパンツは、トップスに比べると難易度が高く、上手に着こなさないとたちまち部屋着と化してしまいます。とくにグレーのスウェットパンツは部屋着のイメージが強いので、初めてコーディネートに取り入れるときはスウェット感の少ない色、たとえばデニムカラーなどをチョイスすると、おしゃれ感がアップします。難しい色に挑戦したいときは、スリット入りなどデザインに一工夫加えたスウェットパンツを選べば、きれいめの大人コーデに仕上がります。
スウェットからニットに移行するタイミング
スウェットは生地が厚めなので、涼しくなりはじめる秋口から、風が冷たさを増す晩秋まで、幅広いシーンで活用できます。ただ、だんだん冬に向かっていくと、スウェットだけで寒さをしのぐのは難しくなってきます。
気象庁がまとめた「アパレル・ファッション産業における気候リスク評価 調査報告書」によると、秋冬を代表するファッションアイテムであるニット帽は、平均気温が15℃を下回るあたりの時期(10月下旬~11月中旬)にかけて販売数が大きく伸びる傾向にあります。[注1]同じく、レディスのコートについても、1日の最低気温が15℃以下の日が多くなる週に売上の増加が見られる傾向にあります。一般的に、コートが必要になるほど気温の低い時期はスウェットのみで乗り切るのは難しいので、ニットに切り替えるひとつの目安になるでしょう。
なお、コットン系や合繊系の軽い羽織コートに関しては、週の平均最低気温が18℃を下回るあたりになると需要が延びる傾向にあります。体感温度には個人差があるので、◯℃になったらニットがおすすめ!と言い切ることはできませんが、アパレルの販売傾向を見ると、最低気温が15~18℃を下回るようになったら、そろそろニットに切り替えた方がよいかもしれません。
[注1]気象庁:アパレル・ファッション産業における気候リスク評価 調査報告書[pdf]
着こなしのポイントをおさえておしゃれなスウェットスタイルを楽しもう
スウェットは部屋着、ルームウェアの印象が強いですが、色や柄、サイズ選びを間違えなければ、おしゃれに着こなすことが可能です。シャツやロングTシャツと重ね着すれば、きれいめスタイルも目指せますので、その日の気分や好みに合わせて上手にコーディネートしてみましょう。ただ、寒さが厳しくなってくるとスウェットだけで過ごすのは辛くなるので、お出かけ前にその日の気温や天気をチェックすることをおすすめします。
日本気象協会が運営する天気予報専門メディア「tenki.jp」では、その日の天気・気温に合った服装を提案する「服装指数」を毎日公表しています。服装指数は朝・昼・夜の時間帯に分けて掲載していますので、お出かけやお帰りの時間に合わせて上手にご活用ください。