「世界手洗いの日(Global Handwashing Day)」を知っていますか?
この日は、国際衛生年を迎えた2008年に定められました。5歳の誕生日を迎えずに、命を終える子どもたちは年間520万人、その多くは予防可能なものだと言われています。私たちの生活に当たり前にある水やトイレ、食事、これらがとれないために、下痢や肺炎などの病にかかり命を落としてしまうのです。子どもたちに正しい手洗いを広め、世界の子どもたちが直面している生活を知ってもらうために日本ユニセフ協会が協力企業やボランティアパートナーを募り、「世界手洗いの日」プロジェクトを推進してきました。
2020年の今年は、新型コロナウイルス感染予防のために、改めて手洗いの重要性が高まっています。1日に何度も行う手洗いですが、正しい手洗いを繰り返すうちに、行動が習慣化され、面倒くささがなくなります。手洗いの習慣は、あなたの健康を守る一生の宝となります。この機会に正しい手洗いを確認し、習慣化してみませんか?
こんな時は手洗いを!うっかり忘れてませんか?石鹸利用と乾かすこと!
日本ユニセフ協会が実施した「手洗い白書2012」では、石鹸(液体・固形)を使っていない人が女性で16%、男性では31%。特に男性に石鹸を使わない傾向が高くなっています。ばい菌や汚れを石鹸の泡に移し洗い流すことで、除菌ができます。手洗いの際は、できるだけ石鹸を使いましょうね。
また以下のタイミングで、石鹸手洗いを実施しましょう!
(1)外から帰ったとき
(2)トイレから出たとき
(3)動物や昆虫を触ったとき
(4)料理を作る前
(5)食事をする前
(6)その他(おむつなどを替えたとき)
日本ユニセフ協会の調査「手洗い白書2012」では、(1)の外出から帰宅したとき(2)のトイレの後は、約9割の子どもが実施できていることがわかりました。一方で、動物や虫を触ったときが42%、食事の前は62%と低くなる傾向にありました。
あなたや、あなたのお子さんはいかがですか?
そして、大事なのが、手をふくこと!
約9割は実践できていますが、手をふかないでぬれた状態でいると、また、汚れやばい菌が付きやすくなってしまいます。ハンカチやペーパータオルを忘れず携帯しましょうね!
参照:
日本ユニセフ協会 手洗い白書2012
正しい手洗いは何秒以上?手洗いポイント6か所!迷わず忘れず洗えていますか?
日本ユニセフ協会の調査「手洗い白書2012」で、最も多かった手洗いの秒数は、不十分な手洗いにあたる1~10秒。ぬらしただけで、何秒か判別不可能が10%いました。正しい手洗いをしっかりすると20秒以上必要ですが、なんと20秒以下の人が52%でした。
正しい手洗いとは、手洗いポイント6か所をしっかり石鹸で洗うこと。あなたはこの6か所を言えますか?
20秒より短くないか、6か所きちんと洗えているか、手洗いを見直してみましょう!
以下が6つの手洗いポイントです。
※()内の数字は、手洗い白書によるできている人の割合です。
(1)手のひら(98.8%)
(2)手の甲(86.7%)
(3)指の間(70.3%)
(4)親指の周り(34.5%)
(5)手首(47.4%)
(6)爪(36.4%)
見逃しがちな、爪、親指、手首、洗えていますか?
参照:
日本ユニセフ協会 手洗い白書2012
コロナ禍での、過剰な自己パトロールによるストレスや人間関係の不和に注意!!
コロナ禍のような非常事態では「~をしなくてはいけない」「周りからどう見られるか」「~は我慢しよう」と、自己規制が働きます。これは、社会で生きていくためにも身を守るために必要な大事な知恵です。
一方で、本来は、行動や思考の自由は人間の権利であるはずなのですが、様々な規制や制限によって、ストレスの増大や人間関係の摩擦が起きやすくなっています。このことから、不眠や食欲のアンバランス(過食、拒食)等、身体症状から、イライラやうつなどの心理的な症状を訴える人も増えています。
手洗いも、「やらなくてはならいもの」「やらないなんてとんでもないこと」と押し付けたり叱責するのではなく、それぞれの個人が「やると身が守れるもの」「コロナを防げる自分自身の工夫」として、自律的にやっていけるといいですね!
手洗いを促す声掛けも、自身の行動の選択を促すような明るくポジティブなものだとよいと思われます。
どんなときでも大事なのは、楽しく面白く!です。
日本ユニセフ協会では、「手洗いダンス」なるもので、手洗いの普及をはかっています。ご自宅で、子どもと一緒に、手洗い歌や、手洗いダンスを考えるのも面白いかもしれませんね。
日本ユニセフ協会 手洗いダンスの動画
日本ユニセフ協会 手洗いのポスター
日本ユニセフ協会 衛生習慣クイズ
世界の子どもたちが手洗いのできるよう、衛生的で安全な水の供給のために
参考・参照
日本ユニセフ協会「世界手洗いの日」プロジェクト