雨量も多く、スッキリしないお天気が長く続いているように感じる今年の梅雨。筆者の自宅近くの畑では、雨量の多さで地中で人参が溶けてしまったり、茄子や胡瓜の曲がりが目立つようになってきたと聞きました。野菜や果物の価格高騰も気にかかる長雨ではないでしょうか。カラッと晴れた空を楽しみにしながら、今日は産地のエリアが少なくお店で目にしたら是非手に取りたい、夏を感じる旬の果物のご紹介です。
酸味と甘味が絶妙!皮ごと食べられる「ネクタリン」
ネクタリンは桃の一種ですが、桃のような産毛はなく皮ごと食べられ、酸味と甘味が共存した夏にピッタリの清々しさを感じさせる果物です。農林水産省によると、日本での生産は長野県がその60%以上を占めており、続いて福島県、山梨県の3県で生産量の殆どを担っています。旬の期間は7月中旬から9月中旬までと短いので、他府県のお店で見かけることも少ないのではないでしょうか。筆者は東京ではあまり見かけないネクタリンの袋売りが、長野県のとある市場で山積みになっていたのを目の当たりにし、即座に手にとって、お土産とした経験があります。そのまま果実を食べるのも良いですが、ジャムやコンポートなどにも適した果物です。
南国育ちの「パッションフルーツ」は緑のエコカーテンにも!?
パッションフルーツは甘酸っぱくさっぱりとした味の果物です。酸味が強いので、酸っぱいのが苦手な方は室温に置いて追熟させて甘味が増したところで食べるのが良いそうです。パッションフルーツの生産は、鹿児島県が最も多く、次いで沖縄、東京の小笠原などの3都県が占めています。ハウス栽培されているものは早い時期から出回るそうですが、最も美味しい旬は鹿児島や沖縄で6月から8月。東京の小笠原方面では8月から9月が収穫の多い時期です。筆者が八丈島のパッションフルーツ農園を訪れた時に、農園の方からパッションフルーツと一緒にバニラアイスを食べる事をおすすめされました。冷たいアイスクリームの甘味とパッションフルーツの酸味がマッチして、とても美味しかった記憶があります。また、緑のエコカーテンとしてゴーヤが有名ですが、パッションフルーツも同様に、大きく育ち遮光能力があり虫も寄りつきにくいので、エコカーテンに向いているのだとか。
本当の甘味は産地でしか味わえない⁉「ドラゴンフルーツ」
ドラゴンフルーツは、サボテンの一種で果皮が龍(ドラゴン)の鱗に似ていることからこの名前がついたのだそう。産地は沖縄県で全体の約80%を超える生産量を担い、鹿児島県、千葉県でも作られています。ドラゴンフルーツは暑さや病害虫にも強いため、ほぼ無農薬で栽培することが可能なことから、健康を気遣う方々からも注目を集めています。熟した状態での保存が難しく、出回っているドラゴンフルーツの殆どは完熟する前に収穫されたもので、追熟しない果物のため、甘味はほんのりと感じる程度でさっぱりとした印象なのですが、沖縄などの産地で頂く熟したドラゴンフルーツはしっかりとした甘味を感じられるのだそうです。是非とも産地でその味を確かめてみたいものです。
出典:
農林水産省
果物ナビ