全国的に晴れ間が多く行楽日和となった連休2日目、皆様どのようにお過ごしでしょうか。ところで、今日は「昭和の日」です。この日は長年、祝日とされていますが、過去に2度名称が変わっており「昭和の日」となったのは2007年で、祝日に関する法改正によるものでした。さて、このように趣旨や名称が変わることのある国民の祝日、今現在の日本国民の祝日は何日あって、どのように決められているのかご存知ですか?「昭和の日」の今日はその制定趣旨と国民の祝日がどのように決められているのかをご紹介いたします。
激動の時代であった昭和と、国の将来への思いが込められた「昭和の日」
改めまして、本日は「昭和の日」です。この祝日の制定趣旨は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」というもの。昭和という元号は、日本の歴史上最も長く続いた元号で、その間、戦争を経験し、原爆の投下など悲しい出来事も多くありましたが、復興後の高度経済成長期には、東京オリンピックや大阪万博などの世界が注目する特別な動きもあり、経済大国に躍り出るなど日本の底力を感じられる時代でもありました。制定趣旨にあるように、激動の時代であったことは、年表を見るだけでも容易に想像できます。そして、この「昭和の日」は元々、昭和天皇の「天皇誕生日」としての祝日でしたが、昭和天皇の崩御によって法改正され「みどりの日」となり、更に2007年、同じく法改正によって「みどりの日」が5月4日に移動し、この日は改めて「昭和の日」と定められたのでした。ちなみに「みどりの日」という名前の由来は、生物学者でもあった昭和天皇は植物に造形が深く自然をこよなく愛されていたことから、その旨の意見が多数あったということで定められたそうです。
今国会で祝日改正の動き!? 祝日とはどう決まって、今何日ある?
ところで、国民の祝日はどのように決められ、今現在何日あるのかご存知ですか?国民の祝日は日本の法律によって定められています。つまり、国会で制定されています。そして今現在は、年間で16日間の祝日が定められています。元旦、成人の日、建国記念の日、春分の日、昭和の日、憲法記念日、みどりの日、こどもの日、海の日、山の日、敬老の日、秋分の日、体育の日、文化の日、勤労感謝の日、天皇誕生日、が祝日にあたります。なお、平成31年4月30日に施行される皇室典範特例法によって、今上天皇が御退位され、皇太子殿下が御即位されることから、それ以降の天皇誕生日は日付が変更となります。更に、今国会では平成32年の東京五輪・パラリンピック開催にあたりその開催年のみの特別法として「体育の日」「海の日」「山の日」の祝日を移動させる案が提出されるそうです。そして、これらの祝日が日曜日と重なる場合は翌日の平日が振替休日となり、更に、祝日と祝日に挟まれた平日は休日となる、というのが現在の祝日に関する法律で定められています。
いかがでしたか?祝日の法律に関する歴史ひとつを振り返ってみても、想像以上に変動があることがわかります。今国会で特別法による祝日の法改正が提出されるそうですから、どのように決まるのか、国会中継や議事録を見てみるのも良いですね。