連休前半は台風の影響で全国的に悪天候に見舞われてしまいました。被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。今後も引き続き台風の発生、進路が気になるところですが、秋のレジャーシーズン真っただ中のいま、お出かけ先で汗ばむこともありますね。そこで今回は、体臭に関する前回の記事の続きのお話ししたいと思います。体のさまざまな部分から発する臭いは、ニオイの発信源を意識してケアをすると効果的なんです! 自身の臭いが気になる方はチェックしてくださいね。
ニオイと食事は関係あり!?
前回の記事でもご紹介しましたが、「汗」そのものにはニオイはありません。汗が皮脂腺から分泌された皮脂(油脂成分)やアカと混ざることで、細菌が繁殖し、不快なニオイとなります。
皮脂腺は食事の影響を受けやすく、油っこい食事を摂ると皮膚が多く分泌され、体臭も強くなります。〈ワキ〉のニオイが気になる方は、動物性脂肪を多量に摂取するとワキガの原因となるアポクリン腺が活発になりますので、注意が必要です。
〈摂り過ぎに注意した食べ物〉
・肉などの高脂肪の酸性植物
・油っこい食べ物
・味が濃い食べ物
・ニラやニンニクなど、香りの強い食べ物
・お酒やコーヒーなど刺激物
・添加物の多い食べ物
最も気になる“口臭”と“足のニオイ”。その予防と対策は?
ニオイの発信源はいろいろですが、とくに気になる〈口〉と〈足〉のニオイの原因と対策についてお話しましょう。
〈口〉
一般的には唾液の分泌が少なくなると雑菌が繁殖して口臭が強くなると言われています。また、喫煙などの生活習慣も大きく関わってきます。
雑菌の繁殖を抑えるには、規則正しい食生活で唾液の分泌をよくすることが大切です。緑茶に含まれるカテキンは抗菌力が強いため、食後に緑茶を飲む、緑茶うがいなどがオススメです。
〈足〉
汗腺が多く、細菌が繁殖しやすい足は、ニオイが発生しやすい部分です。通気性のよい靴や靴下、汗を吸収するインナーソールなどを使用して、ムレない工夫をしましょう。
靴は1日履いたら、2〜3日は風通しのよい場所で陰干しすることが理想的!です。入浴時は、指の間までしっかり洗って、しっかり乾かしましょう。木酢液のフットバスもオススメです。
◎木酢液のフットバス ※お出かけ前にするとニオイの予防になります。
1 タライに40〜42度のお湯をはる。
2 木酢液(2〜3cc)を加える。
3 足を10〜15分浸ける。
年を重ねると加わる新たな悩み“加齢臭”
加齢臭という言葉はよく耳にしますよね。実はこの加齢臭にも原因があります。大手化粧品メーカーがその原因を究明しました。
●加齢臭の原因は「ノネナール」
40代になると加齢臭の原因物質である「ノネナール」が増えます。とくに女性は閉経後に増加します。
また、更年期にかく汗は濃度が濃く、雑菌が繁殖しやすいのが特徴です。アンモニアなど硫黄成分も多く含むため、ニオイを発しやすくなります。
〈対策〉
加齢臭を防ぐには、若さを保つこと!つまり、体内での過酸化脂質の増加を抑えることがポイントです。一体どうすれば体内の老化の進行を妨げることができるのかと言えば……
・ストレスを作らないこと。
・抗酸化作用のある食品を摂取する。
→ 赤ワインのポリフェノール、緑茶のカテキン、大豆のイソフラボン、ゴマのセミノール、ビタミンCやE、カロテンなど
・日頃から軽い運動や半身浴などで、汗をかくようにする。
→ 汗をかくと新陳代謝が上がり、ホルモンの分泌を促して、抗酸化力も高まる。
―― ニオイは健康のバロメーター。食生活や排泄、睡眠、ストレスなど、基本的な生活習慣が大きく関わってきます。ニオイが気になったら、対処療法で終わらせるのではなく、自分の健康や生活習慣を見直すきっかけにするとよいでしょう。
参考文献:匂いのエイジングケア(実業之日本社)デオドラント革命(ハート出版)