さあ今日から6月です。気温が上昇し、麦茶の原料の「大麦」が収穫期を迎え、麦茶が美味しい季節を迎えます。ちなみに、初夏の時季を「麦秋(ばくしゅう)」とも呼び、この頃に吹く風を「麦の秋風」と言います。初夏なのに「秋」がつくことを不思議に感じる方も多いと思いますが、理由は刈り入れの近づいた「稲の秋」からきているそう。
また、麦茶の歴史は古く、平安時代には「麦湯」として貴族が飲用する高級飲料でした。昔の人も麦茶に秘められた効果・効能を感じていたにちがいありません。そこで今日は、古くから日本人に愛された「麦茶」の効能をチェックしましょう!
6月1日”は、麦茶の日
麦茶は焙煎した大麦を熱湯で煮出した飲み物。
6月は原料である大麦の収穫シーズンであるとともに、これから夏に向け麦茶の季節の始まりでもあるため、6月の最初の日である“6月1日”を、全国麦茶工業協同組合が「麦茶の日」として制定しました。
何気なく飲んでいるけど、じつはすごい麦茶の効能
◎血液サラサラに!
ナトリウムの排出を促すカリウムが豊富なため、血圧を下げる効果が期待できます。また、大麦を炒った際に発生するアルキルピラジンという成分が血流を促進する効果に加えて、GABAという血圧を下げて血栓を作りにくくする成分も含まれているので、高血圧を予防する効果が期待できます。
◎体を冷やす!
大麦には体を冷やす効果があるといわれ、汗をかいてほてった体を冷ましてくれます。たくさん汗をかいた後は、水分と塩分補給に「1Lの麦茶に対してひとつまみの塩を入れた“塩入り麦茶”」がおすすめです。
◎体をさびさせない!
Pクマル酸が活性酸素を除去し、体の酸化を防ぐ効果があるとされています。生活習慣病の予防に期待が持てます。
◎美肌作りに!
新陳代謝を促すビタミンB群が豊富に含まれています。
◎むくみ予防!
利尿作用にすぐれており、むくみ予防に期待が持てます。
◎胃にやさしい!
ノンカフェインで、胃の粘膜を保護する効果にすぐれています。
◎虫歯予防に!
虫歯菌の菌膜生成を阻害する効果にすぐれ、虫歯予防の効果が高いといわれています。
麦茶の種類
スーバーなどではさまざまな種類の麦茶が売られていますが、その違いは原料にあります。まず押さえておきたいのが「○条」意味。「○条」は大麦の穂の列を表しています。
六条麦茶:六条麦
六条麦は最もポピュラーな麦茶の原料。デンプン質が少ないため、水に溶け出すデンプン量が少なく、いたみにくく、味わいも豊かです。
二条麦茶:二条麦
二条麦はビールや焼酎などお酒の原料として使用されます。六条麦よりデンプン質が多く、タンパク質が少ないため、麦茶特有の香りと苦味も薄く、飲みやすさを感じる方も多いようです。
はと麦茶:ハトムギ
ハトムギは、大麦と同じイネ科の穀物ですが、ジュズダマ属に属し、大麦とは同科同属であり、大麦や小麦といった麦類よりもトウモロコシと近縁だといわれています。中国では古くからイボ取りの漢方薬として利用されており、また、化粧水の原料としても使用されるなど、肌の悩みを改善する効果が高いと期待されています。
胡麻麦茶:大麦・はと麦・黒胡麻・胡麻ペプチド
飲料メーカーが販売しているブレンド茶です。
── 何気なく飲んでいた麦茶にも、様々な種類や風味があることを知ると、麦茶選びも楽しくなりますね。
市販されている麦茶は、原料がブレンドされていたり、製品の安定のために添加物が加えられている商品もありますので、購入時には成分表を確認してみては!