今年のお花見はもうされましたか? 今回は、東北各県の一本桜をご紹介いたします。東北には、「日本一」のソメイヨシノや「三大桜」、文献やテレビでおなじみの桜、個性的な桜など、魅力的な名木がいっぱい! 例年ゴールデンウィーク中にお花見を楽しめるスポットも多く、旅行先としてもおすすめです。年度始めは忙しくて近所の桜を見損ねてしまったという方、東北の桜に逢いに行ってみるのはいかがでしょうか。
弘前公園には日本一がふたつある(青森県)
■弘前公園のソメイヨシノ
日本で一番お花見が盛んともいわれる青森県。弘前公園では、ソメイヨシノをはじめ、シダレザクラやヤエザクラなど52種・約2600本が園内をピンクに染め上げます。この公園には「日本一古いソメイヨシノ」があるのをご存じでしょうか。旧藩士の菊池楯衛から1882年(明治15年)に寄贈されたもので、現存するソメイヨシノでは日本最古のもの。さらに、三の丸には「日本一太いソメイヨシノ」も! 幹周5.37メートル、高さ約10メートル。植栽時期は最古のソメイヨシノと同じ可能性もあるそうです。今年で100年目を迎える「弘前さくらまつり」。日本三大夜桜としても有名な、ライトアップされた夜桜と弘前城天守の美しさも必見ですよ。
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大輪の「塩竈桜」衝撃的な無言のお神輿とは(宮城県)
■鹽竈(しおがま)神社の「鹽竈桜」
淡紅色の大輪が咲くサトザクラ系の八重桜で、例年5月上旬に見頃を迎えます。「鹽竈桜」は桜のなかでも古くから知られ、江戸時代には井原西鶴の小説や近松門左衛門の戯曲にも登場するほど知名度の高い桜でした。この木は単木の高齢木であったため、国の天然記念物に指定された後で枯死してしまい、一時指定解除されたこともあったそうです。4月25日の花まつりでは、白丁と呼ばれる白い装束に身を包んだ担ぎ手が、かけ声も含め一切の言葉を発することなく鐘と太鼓・雅楽が流れる中をしずしずと進んでいくという、衝撃的な?お神輿も。
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連続テレビ小説でも有名な一本桜はココ!(岩手県)
■小岩井農場の一本桜
残雪の秀峰岩手山を背景に、緑の大地に根を張る一本桜(樹種:エドヒガン)。NHK連続テレビ小説「どんど晴れ」で有名になりました。一本桜があるこの草地は、現在は農場の牛などの餌になる牧草を収穫する畑ですが、昔は牛の放牧地だったそうです。牛は暑さが苦手なので、夏の強い日差しから牛を守る「日陰樹」として、明治40年代 (約100年前)に植えられたものといわれています。宮沢賢治作品にも幾度となく登場する小岩井農場。バター作り体験や、搾り立ての牛乳で作られたソフトクリームなど、桜とともに春の自然を満喫できるスポットです。
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坂上田村麻呂の悲しい恋を伝える桜の木(山形県)
■伊佐沢(いさざわ)の久保桜
推定樹齢約1200年の、エドヒガンの巨木です。樹高13.85メートル、根周10.8メートル、幹周8.1メートルにも及び、枝の広がりが四反にもなることから「四反桜(よんたんざくら)」と呼ばれていました。また、坂上田村麻呂とお玉(地元の豪族久保氏の娘)との悲恋伝説に因んで「お玉桜」とも呼ばれています。恋慕のあまり病死したお玉を偲んで、田村麻呂がこの桜を植えたというのです。大正3年には国指定天然記念物に指定され、同時に周りにも桜を植えたのだそうです。久保の桜と周りの桜が競い合うように咲く姿は圧巻! 開花に合わせて開催されるさくらまつり期間中は、地元保存会の売店や屋台が並び、ライトアップ(日没から22:00まで)された幻想的な夜桜も楽しめますよ。
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