冬になっても気温が上がったり下がったりしながら、早いものでもう師走。
2016年もあと1か月足らずですね。
この12月1日から衣類の洗濯に関する取扱表示が変わったのをご存じでしょうか?
といっても、一斉に変更になるわけではないので、ご安心を。
徐々に切り替わっていくことになりますので、少しずつ覚えていけば大丈夫です。
ではさっそく、新しい表示と覚えるコツを確認してみましょう!
22種類から41種類に!
これまで利用してきた表示は1968年に日本が独自に制定したJIS規格でした。この12月から、国際標準化機構(ISO)と整合性を図り、新しく制定した新JIS規格に変わりました。記号はこれまでの22種類から41種類になります。
そんなにたくさんあるのかとちょっと心配になりますが、キホンがわかればそんなに難しくありません。
新しい取扱表示は「5つの基本記号」に「付加記号と数字の組合せ」で構成されます。
まずは、基本の5つをご紹介しましょう。
5つの基本記号~重要なのは左から!
<5つの基本記号>
イラスト左から、
・たらい:洗濯のしかた(洗濯機洗い、手洗い)を表したもの
・三角形:漂白のしかたを表したもの
・正方形:乾燥のしかた(タンブル乾燥、自然乾燥)を表したもの
・アイロンの形:アイロンの仕上げを表したもの
・円形:クリーニング店での洗濯処理(ドライ、ウエット)を表したもの
洗濯表示は5つの基本記号に後述の付加記号を組み合わせることで表示されますが、実はこのイラスト、左から重要な順に並んでいます。
私たちにとっては、まずは家庭で洗えるかどうかが問題ですよね。
そこで、重要なのは一番左、「洗濯のしかた」をおさえるのがコツです!
これまでにあった「洗濯機洗い」と「手洗い」はすべてこれ一つで表示されますので、ここから覚えていくといいですよ。
付加記号と数字の意味は?
次に、上記の5つの基本記号に組み合せて使う付加記号です。
これまでは「ヨワク」や「平」などの言葉が使われてきましたが、これからはすべて記号で表示されます。
<強さ>
線が増えるほど程度は弱くなりますから、線を“やさしく”と考えるとよさそうですね。
■線が1本の場合(-)⇒ やさしく = 弱い
■線が2本の場合(=)⇒ やさしくやさしく = 非常に弱い
■線がない場合 ⇒ やさしくない = 通常の強さ
などと覚えてはどうでしょうか?
<温度>
洗濯する際の液温、つまり“洗濯温度の上限”は「数字」で表します。
たらいのイラストに40とあれば、「液温は40℃を限度に洗濯ができる」という意味です。
また、タンブル乾燥*やアイロンの温度を示す場合は「・(ドット)」を使います。
ドットが少ないほど温度が低く、多いほど温度が高くなることを示しています。
■ ・ の場合 ⇒「あちっ」= 低温110℃まで
■ ・・ の場合 ⇒「あちちっ」= 中温150℃まで
■ ・・・ の場合 ⇒「あちちちっ」= 高温200℃まで
と覚えてみてくださいね。
*タンブル乾燥とは、乾燥機能付き洗濯機やガス乾燥器など家庭で使う乾燥機での乾燥のこと
<禁止>
禁止の場合 ⇒ ×
5つの記号の上にこの×マークがあったら、禁止の意味。これはよくわかりますよね。
新しい記号は組合せると、こんな表示になります!
わかるような、わからないような……。
馴染みがないものはやはりわかりにくいですよね。
とりあえず、今回は基本の表示を見慣れることからスタートして、手洗いと洗濯洗いの表示が同じ、ということが理解できればOKです。
組合せの表示例については、明日、引き続いて説明します。
※新しい衣類の取扱表示は、消費者庁のHPなどでご確認ください。