30日頃にかけて、動きの遅い寒気を伴った渦「寒冷渦」に伴って強い寒気が南下。日本海側は強雨や雷雨の恐れがあり、西日本や東日本の山沿いで雪になる所も。地震のあった北陸では土砂災害のリスクが高まる恐れがあるため、十分な注意を。全国的に西風が強い状態が続く。
●30日にかけて「寒冷渦」がゆっくり東進 大気不安定が続く
明日28日から30日頃にかけて、日本海を寒気を伴った渦「寒冷渦」がゆっくりと東進し、それに伴って北日本から西日本の上空には寒気が南下するでしょう。
上空5500メートル付近でマイナス30℃以下(山で雪が降る目安)の寒気が、明日28日は北日本に、明後日29日には西日本から東日本の日本海側まで南下する見込みです。この強い寒気の影響や、南から流れ込む暖かく湿った空気の影響で、30日頃にかけて日本海側を中心に大気の状態が非常に不安定となるでしょう。
また、等圧線の間隔も狭い状態が続き、全国的に西寄りの風が強い状況も続きそうです。沿岸では高波にも注意、警戒をしてください。
●明日28日 日本海側ほど大気不安定 北陸で発雷確率が高い
明日28日は、九州から北海道にかけては断続的に雨で、雷を伴って雨脚の強まる所があるでしょう。特に、発雷確率は北陸付近で高くなっていて、今日27日よりもさらに雷雨や突風、竜巻などが発生しやすい気象条件となりそうです。
地震のあった石川県でも雨が断続的に強まるため、土砂災害のリスクが高まる恐れがあります。夜間はできるだけ安全な場所でお過ごしください。
太平洋側も所々でにわか雨や雷雨がありそうです。特に、九州南部や四国、近畿など西日本ほど一時雨がザっと強まる所がありそうです。
なお、関東は晴れて空気が乾燥するでしょう。
最高気温は今日27日より低くなる所が多く、特に日本海側は風が冷たく感じられそうです。関東は今日27日よりやや低くなる程度で、18℃前後と季節外れの暖かさが続くでしょう。
●29日にかけて西・東日本の山で雪の可能性 冬タイヤを装備を
明日28日は北海道や東北北部、北陸や長野県の標高の高い山では次第に雪に変わるでしょう。
29日にかけて強い寒気が南下するため、29日朝は、岐阜県飛騨地方や中国山地など、東日本や西日本の日本海側の山地を中心に雪の降る所がありそうです。積雪や路面の凍結による交通の影響に十分注意し、峠越えの車の運転は必ず冬用のタイヤを装備してください。
北海道や東北北部の日本海側は平地も広く雪で、吹雪になるでしょう。見通しが悪くなりますので、車の運転は注意が必要です。
30日にかけても日本海側を中心に雨や雪が強まり、風も強く荒れた天気が続く見込みです。外出時は気象情報をご確認の上、安全な行動をとってください。